国道2号「富海拡幅」事業、4車線化へ工事着々 朝夕は渋滞、急カーブで事故も多発・・・山口県周南市戸田―防府市富海間3・6キロ
交通混雑が慢性化している山口県周南、防府両市境の国道2号で4車線化工事が進んでいる。従来の片側1車線を同2車線の新道に切り替える国土交通省の「富海拡幅」事業で、既に一部が整備されて暫定的な片側1車線での利用が始まっている。同省は2025年度中の4車線化完了を見込んでいる。 4車線化へ工事が進む「富海拡幅」 同省山口河川国道事務所によると、周南市戸田―防府市富海間3・6キロを対象に11年4月に事業着手。2車線の旧道に沿うように4車線の新道を造成している。新道の4車線のうち東方面(周南市方面)への走行用となる2車線部分は大半が完成。この2車線を片側1車線として東西の両方面の走行に使う暫定的な運用に切り替わっている。総事業費は165億円の見通し。 一帯は県道との合流地点で、朝夕を中心に渋滞となっている。また、旧道は急カーブがあり事故が多発していたため、地域住民たちが拡幅や改良を国に要望していた。 同区間東側に続く周南市戸田の国道2号の2・4キロ区間については2車線から4車線への拡幅を13年5月に終えている。富海地域連合自治会の椎木幸成会長(73)は「朝夕は車で混み合うため、出勤時間を早めている住民もいる。完成が待ち遠しい」と話す。 4車線化が完了すれば旧道は市に移管されて市道になる見込み。23年12月には旧道をまたぐ歩道橋が撤去された。山口河川国道事務所は「25年度のできるだけ早い時期に4車線での供用を開始したい」としている。
中国新聞社