政府の経済対策に「103万円の壁」 引き上げ明記で合意 自公が国民の主張受け入れ
20日に自民党・公明党・国民民主党の3党は、「103万円の壁」の引き上げが明記された経済対策について合意しました。少数与党の石破政権が事実上の部分連合で導いた初めての成果となります。 【画像】国民・古川税調会長に密着 「民主政権では浮かれてた」反省込めて「103万円の壁」交渉に臨む
■「本格的なキャッチボール」始まる
「103万円の壁」の見直しが、実現に向け動き出しました。 12日に本格的に始まって以降、結論が先送りになってきた自民・公明・国民民主による3党協議。合意の中心となったのは、国民民主・古川元久税調会長(58)です。異例の“3党の合意”の裏には、分刻みの慌ただしい一日がありました。 古川税調会長 「(Q.きょうの意気込みは?)きのう、向こう(自公)から前向きな回答があったので、それをこれから党内に諮って、党内の理解もあれば、合意に至るということになる」 20日午前8時に議員会館に到着すると、その足で国民民主の会議室へ。19日に与党側から受け取った経済対策の修正案について党内で協議するため、政調議員や執行役員の会議に立て続けに出席します。 会議が終わるとすぐに事務所へ移動します。 三山賀子アナ 「改めて党内はどのような声がありましたか?」 古川税調会長 「おおむね了承という感じ。これから始まる税制改正の議論のスタート台には立てたのかなというふうに思う」 続いて臨むのは、税制改正に向けた3党による初会合です。国民民主は与党側に対し、「103万円の壁対策」「ガソリン減税」を改正の最重点項目として提示しました。 古川税調会長 「きょうは私どもの要望を先方に投げました。次回(自公)から回答がある。そこから本格的なキャッチボールが始まります」
■古川税調会長「民主党政権時代の深い反省」
午前の会合が一段落した午後0時半、事務所で昼食をとります。 三山アナ 「きょうは何を買われたんですか?」 古川税調会長 「白みそ仕立てのごま豆腐なべ。お昼食べる時間あるだけいいです」 三山アナ 「ポスターが気になりました。過去のポスターも結構並べてる」 古川税調会長 「これが一番最初の選挙ですね」 三山アナ 「議員になられて今どのくらい?」 古川税調会長 「28年です」 古川税調会長は、1996年の衆院選で初当選して以降10期連続で当選。民主党・野田政権時代には大臣として、経済財政政策などを担当していました。 当時、「家計重視」の政策を掲げて政権交代を果たした民主党政権について、古川会長は「深い反省」を口にします。 古川税調会長 「多くの皆さん方を失望させてしまった。ずっと浮かれてた。何でもできるんじゃないかと思っていた。3年3カ月の政権を担わせていただいて、自分自身の深い反省もありますから」 だからこそ、「103万円の壁」引き上げを実現したいと力を込めます。