最高の「避暑地」はどこにある? 100年分の気象庁データから探ってみた 意外な〝東京都の穴場〟は
都心より涼しい、あの離島
北日本の各地に続いて温度の上がり幅が少なかったのが、東京都の八丈島でした。都心から南へ300キロ、太平洋に浮かぶ離島です。 8月の平均気温は、100年間で0.4度ほどしか上がっておらず、直近の5年間だと27.1度。南の島なのに都心よりも涼しく、千葉県勝浦市とほぼ同じ水準なのです。 最高気温35度以上の日は、やはり記録されたことが1度もありません。 実は筆者は八丈島出身。自宅にも学校にもクーラーがあった記憶はありませんが、とくにつらい思いはせずに過ごしました。 小学校のプールの授業は、水が冷たかったのが今も忘れられません……。 最近でも実家に戻ると、ふだん過ごしている東京近辺よりもずいぶん涼しいと感じますが、今回のデータをみて、その感覚が裏付けられたように思いました。もちろん冬も温暖で、気候的にはとても過ごしやすいところだと言えそうです。 千葉県銚子市も、8月の気温上昇は100年間で1.2度、直近の8月平均気温も26.7度でした。 高知県の室戸岬(室戸市)も上昇幅0.9度で直近は26.6度、和歌山県の潮岬(串本市)でも上昇幅1.2度で直近27.4度。海に囲まれた場所には、過ごしやすいまちが多いように思えます。 お住まいの場所に近い観測所のデータをみてみると、気候変動の影響が身近に感じられるかもしれません。