プロでも難しい…福井県の10代姉弟がコーヒーインストラクター1級にW合格 弟は史上最年少合格
福井県敦賀市本町1丁目の自家焙煎コーヒー専門店「新田珈琲」の新田衣祥さん(19)と弟の祐己さん(中学3年)が、全日本コーヒー商工組合連合会のインストラクター1級に合格した。プロでも取得が難しいとされる資格で、祐己さんは14歳11カ月での史上最年少合格。2人は「きょうだいで同時取得を目指していた。今後もっと難しい資格に挑戦したい」と喜んでいる。 同店3代目店主の新田和雄さん(49)と妻の千香子さん(48)の長女、長男。多くの資格を取得し、努力を重ねる両親の姿を見てコーヒーに興味を持った。 衣祥さんは今春に高志高を卒業し店を手伝う中で、深い知識を身につけようと1級受験を決めた。小学6年時に2級を取得しており、「ブランクがあり知識が抜けていた」と復習から始めた。店の営業前や後に毎日2時間の勉強を重ねた。理解を深めようと自分で問題も作ったという。 祐己さんは中学2年生のときから試験を受け、今回は3度目の挑戦。学校の定期試験と重なったため、通学電車の中や部活後に時間を見つけて猛勉強。きょうだいで教え合い知識を深めた。 試験は焙煎豆の外観から産地や格付けを当てたり、ブレンドされた複数の豆を仕分けて比率を出したりする実技がある。豆の精選や収穫方法の知識を問う学科もあり、合格にはそれぞれ8割以上の点数が必要。全日本コーヒー商工組合連合会によると、合格率は10~20%という。7月に合格発表があり、通知を見て2人はハイタッチで喜び合った。 衣祥さんは今年8月、コーヒーの味や香りの違いを判別する全国大会の予選を初出場で通過し、アジア最大級のコーヒーイベント(10月、東京)で行われる本選に挑む。 同じイベントで行われるコーヒーの抽出技術を競う全国大会には、父和雄さんの出場も決まっており、衣祥さんは「1級を取得して自信がついた。出るからには父と一緒に優勝を狙いたい」と意気込んでいる。
福井新聞社