テレ東・石川社長「警察密着24時!!」番組終了を明言「きちんとした確認をしていなかった」
テレビ東京の定例社長会見が30日、東京・六本木の同局で行われ、石川一郎社長は、昨年3月に放送された同局の人気番組「激録・警察密着24時!!」で関係者の名誉を傷つける不適切な表現があったことについて「過剰な演出をしておりました。テレビ東京の社長として深く反省し、心からおわび申し上げます。きちんとした確認をしていなかった。我々のミスです」と謝罪し、番組の終了を明言した。番組関係者を社内処分する方針だという。 番組では、アニメ化された大ヒット漫画「鬼滅の刃」を連想させる商品の不正競争防止法違反事件を取り上げ、4人が逮捕されたと放送したが、その後、3人が不起訴になった事実には言及せず。さらに、ナレーションで「逆ギレ」「今度は泣き落とし」といった刺激的なワードや、「“ニセ鬼滅”組織を一網打尽」といったテロップなどの演出を多用していた。取材対象者から指摘があり、昨年の夏から調査を始めたという。 番組は2005年から約20年間、不定期で放送。交通取り締まりなど民放各局でも人気のシリーズだ。この日も同番組の話題だけで記者からは約1時間、質問が相次いだ。同番組の今後について問われた石川社長は「(制作は)もうやめます」と断言。「テレビ局の信頼を傷つけることになるので、ここで一度見直す必要があると思っている」と説明した。 テレ東では31日より、再発防止のための研修プログラムを開始すると発表。「作品を確認する人間を増やす」とした。また同社長は自身の処分については「自分をどうするかはこれから考えたい」と述べるにとどめた。
報知新聞社