フォーティーン『NEW PC-3』はコンセプト通り「HS40m/s以下のゴルファーが“やさしいと思うアイアン”」なのか? アマチュア3名に打って検証してもらった
ただ、両クラブのヘッド形状やソールの削り方を見ると、単にヘッドスピードだけで決めるのではなく、スウィングのタイプによっても適不適が決まるのではないか。つまり、『TB-5 FORGED』はバウンスがしっかりあるのでヘッドの抜けが良く、「打ち込む」タイプ向き。逆に『NEW PC-3』はトレーディングエッジをしっかり削ってあるので「払い打ち」するタイプに合う印象です。宮坂さんはヘッドを上から入れてアウトインに振り抜くタイプなので『TB-5 FORGED』が気持ちよく打てる。一方の吉井さんはヒールヒッターなので、スウィートエリアが広く、操作性の高くない『NEW PC-3』が圧倒的に合うといえます」
ちなみに『NEW PC-3』をよく見ると、ポケットキャビティの内側に重りのようなものが見え、それが5番アイアンはトウ寄りに、逆に9番アイアンはヒール寄りに付けてある。高橋が『NEW PC-3』の5番アイアンを試打した際に「アイアン型ユーティリティを打っているようなやさしさを感じる」と評した原因はここにあったのかもしれない。 さらに山崎さんは「各々のデータを見比べてみると面白いですね。コメントでは打ちづらさを感じたかもしれませんが、データ上はほぼすべてで『NEW PC-3』のほうが打ち出し角は高いですし、球の最高到達点も高いです。また、5球中真ん中3球の平均を出していますが、5番はもちろん、7番でも『TB-5 FORGED』は飛距離や方向性がバラツキがありました。その点、『NEW PC-3』の7番はほぼ同じ球筋で各々の平均近辺にボールが集まっていました。最初に話しましたが、①球が上がる②球がつかまる③ミスに強いという点でいえば、『NEW PC-3』のほうが圧倒的にやさしいと思うはずです」と話す。 ヘッドスピードだけでは決められないが、少なくともHS40m/s以下のゴルファーであれば、『NEW PC-3』を試す価値があることが、多いにわかる結果となったといえよう。ターゲットゴルファーは是非試してみてほしい。 PHOTO/Takanori Miki(人物)、Tomoy Nomura(物)
みんゴル編集長
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