【オーストラリア】豪10月新車販売8%減、ただ年初来100万台超
オーストラリア自動車産業会議所(FCAI)は6日、10月の新車販売台数が9万8,375台となり前年同月比で7.9%減少したと発表した。減少したものの10月単月では過去2番目に多い水準となり、年初来では累計100万台を突破した。ただ、今年後半は伸びが減速しており、景気低迷による家計圧迫が影響しているとみられる。 新車販売のうち57.1%を占めたスポーツタイプ多目的車(SUV)は、前年同月比5.2%減の5万6,152台。SUVを除く一般乗用車の販売は11.9%減の1万5,527台だった。 メーカー別では、トヨタ自動車が1万8,471台で引き続き1位。2位はフォード(8,581台)で、3位はマツダ(7,656台)となった。 モデル別では、トヨタの「RAV4」が4,841台で1位となった。2位はフォードの「レンジャー」で4,757台、3位はトヨタの「ハイラックス」で4,523台だった。 州・準州別では、◇タスマニア州:20.1%減◇首都圏特別区(ACT):16.4%減◇ニューサウスウェールズ州:12.1%減◇ビクトリア州:14.4%減◇南オーストラリア州:7.1%減◇クイーンズランド州:1.7%減――と減少した。北部準州(NT)は15.3%増、西オーストラリア州は13.5%増と増加した。 ハイブリッド車(HV)の販売台数は1万4,176台で前年同月比54.6%増、プラグインハイブリッド車(PHV)は2,407台で36.8%増と好調だった。電気自動車(EV)は4,820台と前月比20.4%減となり、年初来でも6万6,082台と前年同期比で8%落ち込んだ。 FCAIのウェーバー最高責任者は「個人への販売が、9月の17.2%減に続き10月も14.2%減と大きく落ち込んだことが懸念材料だ」と述べた。 ■テスラの販売数が急減 EV業界団体のエレクトリック・ビークル・カウンシル(EVC)によると、米テスラの販売数は10月に1,464台で、前年同月比で26.4%減少した。テスラは3月以降、前年同月比で販売台数が増加しておらず、同月の販売数は18位とトップ10圏外に陥落した。 オーストラリアではHVとPHVの人気が高まる一方、EV需要は冷却化しており、さらに中国EV大手の比亜迪(BYD)など競合の参入がテスラにとって向かい風となっている。