JR福知山線脱線事故から13年 変わりゆく事故現場に哀悼の警笛
JR福知山線脱線事故から13年 変わりゆく事故現場に哀悼の警笛 撮影・報告:柳曽文隆 THE PAGE大阪
兵庫県尼崎市で乗客106人と運転士が死亡し、562人が重軽傷を負ったJR福知山線脱線事故の発生から25日で13年を迎えた。事故発生時刻になると、事故現場となったマンション前を通過する列車が哀悼の警笛を鳴らし、多くの人が黙とうを捧げた。 【動画と拡大写真】マンションが建っていたころの事故現場
この事故は、2005年4月25日、尼崎市でJR福知山線の快速電車がカーブを曲がりきれずに脱線し、線路脇のマンションに衝突した。JR西日本は9階建てだったマンションを4階建てにして、アーチ状の屋根で覆う工事を進めており、事故現場周辺の風景は変わっている。工事は今年の夏ごろまで続けられる予定だ。
同日早朝から、事故現場付近には多くの人が訪れていた。事故発生時刻前の午前9時15分ごろに現場付近をゆっくりと通過する車両からは、哀悼の警笛が鳴らされた。スピーカーから聞こえる「黙とう」の声とともに、周囲の人たちは目を閉じ黙とうをささげた。
事故当時の様子を見たという尼崎市内に住む70代の男性は「事故現場は変わっていってる。今この場所に来るとき近くの小学生が歩いているのを見て、13年だとこの子たちは事故のことを知らないんだなと思うと、時間がたったことを改めて思った。事故のことは今後も伝えていきたい」と話していた。 また、近くに住むという別の60代男性は「たくさんの人が祈っているが、JR西日本はこの思いを受け止め、安全に運行してほしい」と話していた。