夏こそ頂点へ、センバツ準V近江が帰郷「夏に雪辱するため精進」
第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社など主催)に補欠校として出場し、滋賀県勢初の準優勝に輝いた近江の選手たちが1日、彦根市松原町の同校に戻り、生徒や保護者ら約250人の大きな拍手で迎えられた。【礒野健一、菅健吾】 【決勝を写真で】近江vs大阪桐蔭 阪神甲子園球場のアルプススタンドで選手を力強く後押しした応援曲を吹奏楽部が演奏する中、多賀章仁監督(62)を先頭に、準優勝旗を掲げた山田陽翔主将(3年)らベンチ入り選手18人が校内を練り歩くと、部活動で登校していた生徒らが「おめでとう」と声をかけていた。 報告会で多賀監督は「選手たちは一戦一戦、魂を燃やして感動を全国に向けて発信してくれた。決勝戦では大きな宿題も残ったが、夏に雪辱するため精進していく」と語った。山田主将は「準優勝できたのは、皆さんが心強い応援をしてくれたおかげ。夏の甲子園で日本一を取れるよう、チームを一から作り直していく」と誓った。 記念撮影では、山田主将が「お前のおかげや」と、応援団長を務めた竹内草太選手(同)をねぎらい、準優勝メダルを首にかける場面もあった。山田主将は「誰よりもベンチ入りに強い気持ちを持っていた竹内がベンチから漏れた時、自ら応援団長を志願し、僕たちを励ましてくれた」と話し、抱き合って喜びを分かち合った。 選手たちは同日午後から練習に励んだ。2日には練習試合も行い、夏に向けて始動する。 ◇悔しさを糧に 登録18選手コメント ◇山田陽翔主将(3年) 野球ができることに感謝した大会だった。夏こそ滋賀県勢初の優勝を成し遂げる。 ◇大橋大翔選手(3年) 勝つごとにチームが成長していった。山田頼みにならない投手陣を夏に向けて作る。 ◇岡崎幸聖選手(3年) 練習したことが全国で通用したが、ミスも多かったので、鍛えて夏は大阪桐蔭を倒す。 ◇中瀬樹選手(3年) 浦和学院戦のサードライナーの併殺プレーが印象に残った。夏こそ日本一になる。 ◇横田悟選手(2年) 日本一まであと一歩まで来られたが、夏への課題は多い。守備も打撃も更に磨いていく。 ◇津田基選手(3年) 日本一と口にするのは簡単だが、実現するにはまだ足りない。守備力向上に力を注ぐ。 ◇川元ひなた選手(3年) 決勝進出は良い経験だったが、悔しさも強い。走塁面に課題があるので頑張りたい。 ◇西川朔太郎選手(3年) 甲子園では打撃の力不足を実感した。もっとスイング力、ミート力を上げたい。 ◇星野世那選手(3年) 準優勝はうれしいが、山田を助けられず悔しい。安定感のある投手を目指す。 ◇福西結世選手(3年) 自分の出番で結果を残せず、悔しさもある。打撃を磨いて大舞台で活躍したい。 ◇平井創大選手(2年) 甲子園のマウンドからの景色は素晴らしかった。まだ体が細いので鍛えたい。 ◇塚脇柊太選手(2年) 正捕手の大橋さんから間の取り方や配球を学んだ。安心してもらえる捕手を目指す。 ◇山下龍輝選手(3年) 準優勝はすごいこと。夏までに全国レベルの投手に負けないスイングを身に付ける。 ◇石浦暖大選手(3年) 準決勝、決勝と1安打打てたのは、つなぎの気持ちの結果。この経験を夏に生かす。 ◇藤田海輝選手(3年) 小さい頃からの夢の舞台は素晴らしかった。夏は出場してチームに貢献したい。 ◇藤原秀太選手(3年) 準優勝はうれしい。人よりも多く練習して、また甲子園に戻ってきたい。 ◇植松健太選手(3年) 一つのミスで流れが変わる怖さを知った。夏に向けて、生活面もきちんとしたい。 ◇清谷大輔選手(2年) 甲子園は緊張したが、スタンドの応援が力になった。走攻守全てでレベルアップする。