雪が降ろうが凍結しようが日本全国を回るトラッカー! プロ厳選の冬支度アイテム5つ
フロントガラスの霜には解氷スプレーが便利!
尋常とは思えない暑さのあとに秋が瞬時に通り抜け、いきなり本格的な冬がやってきた。長期予報では暖冬といわれているが、時期によっては寒気が入り込んで大雪に見舞われる可能性もあるとか。どんな悪天候のなかでも、日本の物流を支えてトラックは走り続けなければならない。ということで、トラックドライバー必携の便利な冬用アイテム5選を紹介しよう。 【写真】なんじゃこりゃ!? 1セットで数十万円もするトラック用の超ハイテクチェーンとは 寒い朝、出発時にトラックドライバーを悩ませるのが、フロントガラスにびっしりと張り付いた霜である。こんなときにはスクレーパーで霜を削り取ってもよいが、運行の時間ロスを考えれば「解氷スプレー」を使うほうが効率的だ。 トラックの場合はフロントガラスが大きいので、より遠くまで薬液が飛ぶガススプレータイプのほうが使いやすい。 キャビンや荷台に雪が積もったときには、スノーブラシで除去するトラックドライバーも多いだろう。しかし、凍りついてしまった場合は「雪切り落とし」が便利。硬くなった雪でも、突いたり切ったりすることができるから、簡単に落とせるようになる。 先端はシリコンゴム製なので、車体を傷つけることもない。本体が180cmあまり伸びるものもあるから、大型トラックにも対応が可能だ。
スノーワイパーで視界を確保
降雪時の困りごとは、走行中にも発生する。雪が降っているときに雨用ワイパー(通常のワイパー)を使っていると、雪がワイパーに積もったり凍りついたりして拭き取り機能が低下し、フロントウインドウの視界が悪くなる。その点「スノーワイパー」なら本体がカバーで覆われているため、金属部に雪などが固着することはない。 また、耐寒性や撥水性に優れているので、雪や氷をはじいて視界を確保できるという特徴も持っているのだ。ただし、車種・年式・形式・グレードによって長さや形状に細かな違いがあるので、購入の際には適合をよく確認をする必要がある。 クルマのトラブルで、比較的多いといわれているバッテリー上がり。それはトラックでも同様だ。基本的には四季に関係なく発生するものだが、気温が下がるとバッテリーの機能が低下し、エンジンがかかりにくくなるから、冬場に多いトラブルだといわれている。ディーゼル車は始動時の使用電力が大きく、ブースターケーブルをつないで始動するにしても、どんなクルマでも対応できるわけではない。結局、ロードサービスを呼ぶことになると思われがちだが、じつは便利なお助けグッズがある。それが、ディーゼル車・24V車対応の「ジャンプスターター」だ。 構造はモバイルバッテリーと似ており、大きな容量の電気を取り出せるという特徴を持つ。おもにリチウムイオン電池・リチウムマンガン電池・リチウムポリマー電池といった高性能電池が使われている。一度充電しておけばエンジンの始動だけではなく、スマホの充電や電気グッズの電源としても使用可能な、まさに使えるアイテムなのである。 最後はトラックドライバーを、体の芯から温めてくれるグッズを紹介したい。それは、「車載用湯沸かしポット」だ。 トラックドライバーは運転時間が長く、乾燥した冬には水分の補給が必須となるが、せっかく飲むのであれば温かい方がよいだろう。そんなときに、このグッズは重宝する。水を入れてシガーソケットから電源をとれば、あっという間にお湯が沸く。あとは、コップにお茶・紅茶・コーヒー・スープなどのティーパックや粉を入れ、お湯を注げば暖かい飲み物のできあがり。長距離輸送というたいへんな仕事も、これがあれば少しは癒されるのではないだろうか。
トラック魂編集部