蘇州事件めぐり、中国ネット企業が極端な民族主義と過激な言論を取り締まり
【東方新報】最近、複数の中国のインターネット企業が、極端な民族主義を煽る有害なコンテンツの取り締まりに関する公告を発表した。 6月30日、動画アプリの抖音(Douyin)は公告を発表し、蘇州市(Suzhou)で胡友平(Hu Youping)さんが正義のために命をかけて行動し、亡くなったことが大きな関心を集めたと述べた。彼女の勇気ある行動は中国人民の優しさと勇敢さを示し、多くのネットユーザーが深い悲しみを感じ、敬意と追悼の意を表明している。 しかし、抖音は一部のアカウントが極端で誤った言論を発信していることを発見した。例えば、極端な排外主義を宣伝し、「スクールバスの運転手と乗客が日本のスパイだ」と疑う誹謗中傷、「日本全土が沈没し、早く人種絶滅を迎えるべきだ」といった極端な言論を煽動している。これに対し、抖音は厳重な処置を取り、重大な違反アカウントを閉鎖した。今後も関連する不良情報の排除と対処を強化する予定だ。 6月29日、騰訊(テンセント、Tencent)は蘇州市高新区で発生した傷害事件がネットで広がり、世論の関心を集めていることに言及し、中日対立や極端な民族主義を煽動する言論を断固として取り締まったと発表した。違反内容836件、違反アカウント61件を処置した。 同日、百度(Baidu)は、ネット上の異常で過剰なマーケティングを注視し、有害情報と悪質なアカウントを厳重に取り締まったと発表した。現在までに338件の有害情報を処置している。 ネット上で「抗日除奸(日本に対抗し、裏切り者やスパイを排除する)」や「現代の義和団結成」を煽動する言論に対し、百度は重点的な監視を強化している。具体的には、世論の事例を収集し、有害情報を事前に阻止し、排除する範囲を広げ、タイムリーにそのような情報を削除している。また、コンテンツを監視・審査する担当者の訓練を強化し、審査のレベルを向上させている。 6月29日、中国のゲーム会社である網易(NetEase)は、一部のユーザーが事件を利用して極端な民族主義情緒を煽動し、事実を歪曲、誇張、捏造して不適切な言論を発表していることに言及し、即座に特別巡回を開始して対処したと発表した。極端な有害言論や問題アカウントに対して発言禁止やアカウント封鎖の処置を行った。 ビリビリ動画(bilibili)は6月30日、胡友平さんが亡くなったことに対し哀悼の意を表明し、彼女の勇敢な行動に敬意を示した。しかし、一部のネットユーザーが事件を利用して民族情緒を煽動し、中日対立を煽り、極端な言論を散布する行為が発見され、厳重な対処を行ったと発表した。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。