巨人入団のR.マルティネス 「外国人選手史上初」の「20代で名球会入り」可能性が
過酷な「抑え」というポジション
抑えは「最も過酷なポジション」と言われる。抑えて当たり前と見られ、痛打を浴びれば批判の矛先が向けられる。救援失敗は自身の成績だけでなく、先発の白星を消してしまうケースがあるので精神的ダメージが大きい。高津監督は現役時代に最優秀救援投手のタイトルを4度獲得。日本一を4度経験するなどヤクルト黄金時代の抑えで輝いた。日本で通算286セーブ、メジャーで通算27セーブを挙げ、韓国、台湾、国内の独立リーグでもプレーした。抑えの難しさについて、週刊ベースボールのインタビューで、以下のように語っている。 「楽なことなんて一つもなかった。もちろん野球選手はみんなそうかもしれませんが、特にリリーフピッチャーというのはしんどいことばかり。それは、プレッシャーによる精神的な部分と、毎日投げなきゃいけないという肉体的なつらさと、すべてが入り混じっていて、それらを特に強く感じるポジションですからね」 「僕は切り替えがうまい方ではなかったんです。次の試合、そのまた次の試合まで引きずってしまうタイプ。うまくシーズンが流れていってても、一度パッと切れてしまうと、そこから失敗が続いてしまうこともありました。それは明らかに精神的なもの。投げる球自体はそんなに変わっていなくても、気持ちの部分で負けてしまっていたことは何度かありましたね。意外に思われるかもしれませんが、抑えの人はみんなそうなんですよ。以前、佐々木(佐々木主浩)さんや岩瀬(岩瀬仁紀)と話をする機会がありましたが、2人とも簡単なポジションではないという話をしていました。佐々木さんでも切り替えるのはすごく難しかったと。それを聞いてあらためて、そういうポジションなんだなと感じましたね」 「とにかく9回は、全部ギリギリですよ。それは援護が何点あろうと変わりません。クローザーとして出ていくときに関して、余裕はまったくないですね。9回には何が起こるか分からないので、何点差あってもやっぱり気は抜けない。そのプレッシャーは相当なもの。だけどそれはもうしょうがない。そういうポジションですから」 マルティネスに寄せられる期待は大きい。重圧を乗り越え、巨人でも絶対的守護神として君臨できるか。 写真=BBM
週刊ベースボール