インドへ進出した「ある企業の成功」
インドでビジネスを成功させるために、「日本のことがわかるインド人のパートナー」がいれば鬼に金棒
飯田)コラムにはシステムコンサルタントの現地法人とあります。 宮家)関係者の言葉で印象に残ったのは、「小さくてもここまでできるのです」とおっしゃったことです。確かにインドは難しいところなのです。相手はインド人ですからね。 飯田)商習慣も違い、いろいろ難しいと聞きますね。 宮家)問題はたくさんあったのですが、彼らはそれを1つずつ克服していった。その努力が実っているのです。「やればできるのだな」と思いました。その代わり、インド人の特性を知り、内外のマーケットをしっかり知る。いちばん大事なのは、日本のことがわかっているインド人のパートナーがいることです。それがいたら鬼に金棒だと思いました。 飯田)現地に信頼できて、我々のこともわかっている人を置く。つなぎ役のような感じですか? 宮家)日本企業はクオリティや信頼や相互理解を大事にして、お客様に満足してもらわなくてはいけないわけです。インド人はある程度のことはできるけれど、きめ細かいサービスになると上手くいかない。その部分をつないでくれるインド人がいれば、日本のいいところとインドのいいところが合体します。そういうビジネスは、おそらく他にもあるのではないかと思います。
「ビジネスをインドで考える」というオプションもある
宮家)今回行ってみて、「ビジネスをインドで考える」というのも、1つのオプションだなと思いました。 飯田)やはりIT関連であれば、入り口としては入りやすいところがあるのでしょうか? 宮家)入りやすいです。ただ、英語で話さなくてはいけないし、英語は英語でも、インドの英語です。また、インド人の生活習慣や文化的な違いもあります。言葉として、同じ英語を使っていたとしても、違うことを考えているかも知れない。その部分を1つひとつ、齟齬がないように対応する。時間の掛かる投資だと思いますが、成功した例があり、今回それを自分の目で確認できたのが嬉しかったですね。