自民党の丸川珠代氏は落選が確実に＝27日午後、東京都港区（関勝行撮影）

第50回衆院選は27日、投開票され、東京7区では参院議員3期からくら替えを図った自民の丸川珠代元五輪相（53）が落選確実となった。派閥裏金事件の逆風をしのぐことはできず、「力不足だったと痛感しております」と険しい表情で敗戦の弁を述べた。 「どうかお助けください」―。選挙戦で訴えた涙のSOSは、国民に届かなかった。 午後8時の開票と同時に〝決着〟がついてから約2時間15分後。静まり返った選挙事務所に姿を見せた丸川氏は、集まった支援者約20人に感謝を述べた上で「大変なお力添えをいただいたにもかかわらず、よい結果が出せなず、誠に申し訳ございませんでした」と謝罪。「十分にこれまでの活動でご理解をいただくことができなかった」と振り返り、「しっかりご理解をいただけるように努力を重ねていかないといけない。有権者の皆さんが選んだ結果ですので、しっかり受けとめていかないといけない」と言葉を振り絞った。 裏金事件を巡り、政治資金収支報告書に計822万円の不記載があったことから戒告処分を受けた丸川氏。公認は得られたものの比例代表への重複立候補は認められず、小選挙区のみの立候補となっていた。 「政治とカネ」の影響について問われると「大きく影響したと感じています」と即答。「党の対応において国民、地域の皆さまの理解を得られるような状況になかった。私も言葉の限りを尽くして説明させていただいたつもりですが、ご信頼を得るには至らなかったと思います」と分析した。 今後の政治活動については「バッジはついていませんが、自民党の一員であることには変わりはありません。自民党がもう一度ちゃんとしたスタートが切れるように、仲間と力を合わせていきたい」と涙は見せず、再起を誓った。