慶大の八木陽遊撃手（左）と宮腰悠生投手（カメラ・臼井　恭香）

◆東京六大学春季フレッシュトーナメント▽第３日　慶大１１―０東大（５日・神宮）※７回コールド 　慶大が東大に１１―０で大勝した。１回表、慶大は４連打を含む６者連続出塁でいきなり５点を先制。援護をもらった先発の宮腰悠生（２年＝慶応）は３回１安打無失点の好投を見せた。その後も点を追加し７回には八木陽遊撃手（１年＝慶応）に本塁打が飛び出すなど３得点。１１点差となり、７回コールド勝ちを収めた。慶大は６日に行われる優勝決定戦でＢブロック１位のチームと対戦する。 　神宮での先発は初めてで、「まっさらなマウンドで投げられてうれしかった」と笑顔を見せた。「得意のスライダーでカウントを作って抑えられた。役割を果たせてよかった」と振り返った。 　今春のリーグ戦では早慶戦第２戦で初登板。１／３回を２失点で降板した。慶応高からチームメートで仲が良い横地広太外野手（２年＝慶応）はこの日、スタンドで観戦。宮腰は早慶戦のあと、落ち込んでいたという。「ピンチからの登板は難しいから打たれたのはしょうがなかったけど、責任感が強いやつだから」と明かし、「でも切り替えて（この日は）いいピッチングをしていたからさすが」と好投をたたえた。 　普段はいじられキャラ。１年生の時は３人部屋で竹内丈投手（２年＝桐蔭学園）と森本亜裕夢外野手（２年＝慶応）と同じだった。ある日、部屋に誰もいないと思い「頑張れ宮腰でお願いします！」と応援指導部を真似し、自分が登板するときの応援席をイメージトレーニング。その場面を目撃されていたことを後に伝えられ、「恥ずかしかった」とはにかんだ。早慶戦で登板した日の夜、「かなってよかったね」とチームメートに言われたという。 　秋には外丸東真投手（３年＝前橋育英）に次ぐエースの座を「狙っていきたい」と語る宮腰。まずは、フレッシュトーナメント優勝へ。「どっちが来ても強い相手だと思うので、しっかり全員で慶応らしく戦って優勝したい」と力を込めた。（臼井　恭香）