越中八尾おわら風の盆に向け、ぼんぼりを取り付ける住民＝３１日午後１時半、富山市八尾町諏訪町

　　●10号は熱帯低気圧へ 　富山を代表する秋の風物詩「越中八尾おわら風の盆」は1日、富山市八尾町中心部で3日間の日程で開幕する。先人が築いた伝統の継承を基本とするため、昨年に引き続き、前夜祭を行わないなど規模を縮小して「持続可能な風の盆」を検証する。台風10号は1日にも熱帯低気圧となる見通し。住民らは31日、大雨を警戒し、無事開催を願ってぼんぼりを設置するなど準備を万端にした。 　おわら風の盆は江戸中期から続くとされ、豊作や安寧を願う行事。三味線や胡弓（こきゅう）の音色と唄に合わせ、編みがさ姿の住民が三日三晩踊り明かす。昨年は3日間で約19万人が訪れた。 　31日は住民が軒先にぼんぼりを取り付けたり、店舗で来場者を迎える準備を整えたりする姿がみられた。上新町の長勝商店では、店舗の軒先に風の盆の手ぬぐいやポスター、CDなどを多彩に取りそろえた特設スペースを設けた。 　町流しは1、2日は午後5～11時、3日は午後7～11時を予定する。 　　●県内大雨警戒 　富山地方気象台は31日、富山県内で日曜日から2日にかけて大雨となる所があるとして、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水に警戒を呼び掛けた。1日午後6時までの24時間降水量は最大50ミリ、2日午後6時までの24時間降水量は最大100ミリが予想される。