定年後の継続雇用で「80%」は給与が減る!?「仕事内容」や「勤務時間」が変わる人はどのくらい?
昨今は元気な高齢者も増え、人生100年時代ともいわれています。そして、平均寿命が延びる中、多くの人が定年した後も継続して働いています。継続して働く際には、「まずは定年前と同じ会社で働こう」と思っている人は多いのではないでしょうか。 本記事では、リクルートが2023年の3月にインターネットにて55~74歳の男女に対して行った、「シニア層の就業実態・意識調査 2023(個人編)」を参考に、定年前後で同じ会社で働いた場合の仕事内容や勤務時間の変化、給料の差などについて解説しています。
集計上の調査対象
同調査の主な集計対象は60~74歳で、55~59歳の回答結果は全体値のみの掲載です。 また、この調査では現在働いておらず、今後も働くつもりがない人は調査の対象外としています。
定年前後で仕事内容や勤務時間が変わる人は半数程度
定年前後で同じ会社で働いている人に、仕事の内容に変化があったかと聞いたところ、変化の度合いと回答した人の割合は次のとおりです。 ・全く別の仕事内容になった:8.6% ・半分以上の仕事内容に変化があった:10.7% ・仕事内容にあまり変化はなかった:28.3% ・仕事内容に全く変化はなかった:52.4% 52.4%の人が「全く変化はなかった」と回答していますが、「あまり変化はなかった」も多少は変化があったと捉えると、仕事内容に変化があるかどうかは半々といえるようです。 続いて、定年前後で同じ会社で働いている人に、勤務時間がどれくらい変化したかを聞いた結果を見ていきましょう。定年前の勤務時間を100とした時の定年後の勤務時間の割合について、回答した人の割合は次のとおりです。 ・25%未満:4.6% ・25~50%未満:5.5% ・50~75%未満:21.1% ・75~100%未満:18.1% ・100%以上:50.7% 勤務時間については、おおよそ半数程度の人が以前よりも短くなったようです。
定年前後で給料は8割以上の人が減っている
定年前後で同じ会社で働いている人に、給与の変化について聞いたところ、定年前の給与を100とした時の定年後の給与の割合について、回答した人の割合は次のとおりです。 ・25%未満:5.0% ・25~50%未満:21.4% ・50~75%未満:43.3% ・75~100%未満:16.3% ・100%以上:14.1% 給与については、8割以上の人が以前よりも少なくなっています。仕事内容や勤務時間は半数程度の人はそのままでしたが、給与が下がらなかったという人は14%にすぎないようです。