「蛇の道」場面写真

黒沢清が監督を務めた映画「蛇の道」のメイキング映像がYouTubeで公開。あわせて、黒沢監督作「CURE」「カリスマ」に出演した役所広司、オリジナル版「蛇の道」で主演を務めた哀川翔らよりコメントが到着した。 【動画】映画「蛇の道」メイキング映像はこちら 黒沢が1998年に発表した同名映画を日仏共同製作でセルフリメイクした「蛇の道」では、愛娘を殺されて復讐を誓った父親アルベール・バシュレが、パリで働く心療内科医・新島小夜子の協力を得て、真相を暴いていくさまが描かれる。柴咲コウが小夜子、ダミアン・ボナールがアルベールを演じた。 メイキング映像には、小夜子がアパートでどのように生活しているのか、キャラクターに合わせた動きを黒沢が柴咲に指示する様子を収録。「（復讐が）始まるまでは、もう少し食べていたのかもしれませんが、始まってからはもう……果物くらいは食べているかも。野菜とか肉を出して調理するという感じではない」と静かに復讐に燃える“小夜子像”を丁寧に説明している。 役所は「黒沢監督の映画は、我々を惑わし、引き付けて離さない、魔力がある。2時間呼吸を忘れ、この後何が起こるのか目が離せない。画面に映ってないものへの恐怖がジワジワと押し寄せて来る。フランス語でフランスの名優たちと渡り合う柴咲さんの逞しい姿は、とても美しい」と本作の魅力をつづった。哀川も「これぞ、黒沢映画。小夜子の淡々と突き進む冷静な日常、復讐の矛先が何処に行くのか、最後まで目を離せませんでした」と絶賛。さらに「旅のおわり世界のはじまり」に出演した前田敦子や、大島育宙、ビニールタッキー、人間食べ食べカエルからもコメントが寄せられた。 「蛇の道」は全国で上映中。 ■ 役所広司 コメント 黒沢監督の映画は、我々を惑わし、引き付けて離さない、魔力がある。 2時間呼吸を忘れ、この後何が起こるのか目が離せない。 画面に映ってないものへの恐怖がジワジワと押し寄せて来る。 フランス語でフランスの名優たちと渡り合う柴咲さんの逞しい姿は、 とても美しい。 ■ 哀川翔 コメント これぞ、黒沢映画。小夜子の淡々と突き進む冷静な日常、復讐の矛先が何処に行くのか、最後まで目を離せませんでした。 ■ 前田敦子（俳優）コメント 黒沢監督の生み出す世界はやはり唯一無二。 フランス語、眼差しと立ち姿、柴咲コウさんの全てから目が離せなくなる存在感。 物凄く静かに熱を帯びたなにかが心に迫ってきます。 ■ 大島育宙（芸人 / 映画・ドラマ評論）コメント セルフリメイクの結果、 黒沢清濃度が明らかに倍増した！ 半透明のカーテン、無機質な廃墟、車、テレビ画面… あらゆるお馴染みの記号が鋭く必然的に配列される。 柴咲コウが東京とテレビ電話を繋ぎながら PC画面の前から去った時、 やはり画面を1番恐ろしいと思っているのは 黒沢清その人なんだな、と胸がいっぱいになった ■ ビニールタッキー（映画宣伝ウォッチャー）コメント 終始不穏で気味が悪い！ しかし事の真相はさらに気味が悪い。暴走する復讐心の行き着いた先は底の見えない人間の闇だった。善意の裏に隠された真意が、蛇のような目で私たちを見つめる。 ■ 人間食べ食べカエル（人喰いツイッタラー）コメント 冷たく無機質な映像に体温を奪われる。だが最も冷徹で恐ろしいのは、柴咲コウの目。あの恐ろしさは筆舌に尽くしがたい。蛇に睨まれた餌の気分ってこんな感じなんだろうな。今でも彼女の表情が頭の中から消えない。 (c)2024 CINÉFRANCE STUDIOS – KADOKAWA CORPORATION – TARANTULA