ネパールの被災児童に「ゆでたまご」を贈りたい 日本で資金集め呼びかけ
今年4月のネパール大地震で被災し、栄養不足に陥っている山岳地帯の子どもたちに、栄養豊富なタマゴを贈ろうと、かながわ国際交流財団職員で在日ネパール大使館の公式通訳、ジギャン・クマル・タパさんらが、クラウドファンディングサイト「READYFOR」でタマゴ代や交通費などの資金集めを呼びかけている。 ヒマラヤと富士山が共演 日本からネパール被災地へ「タマゴの殻アート」
タパさんらは、震災前の15年2月からゆでたまごを学校に贈る取り組みを始め、山岳地帯の児童ら220人に3780個を配ってきた。しかし、もともとネパールの山岳地域は、ニワトリを飼うのに適していないことや、もともとタマゴが高級品であることに加え、震災により都市部で需要が増えて、物資が足りない状況が続いている。 タパさんによると、ネパール大震災の影響で、70万戸以上の家屋はもちろん、5000校あった小学校などの教育施設も倒壊。いまだ再建は十分に進んでおらず、子どもたちが登校できない状態が続いている。学校でゆでたまごが食べられるということだけで、家庭の理解が得られ、再登校のきっかけにもなるという。 目標金額は180万円。山岳地帯に住む児童400人が対象で、集めた資金は、ネパール都市部でタマゴを調達したり、現地の小学校などに運んだりするための費用として使う計画。食べ終わったタマゴの殻を使ってモザイクアートを楽しみ、傷ついた心のケアもしていきたいとしている。 タパさんは「ネパール大地震の復興は思っていたより進んでおらず、特に地方の子どもたちの衛生状況がひどく、たんぱく質はとれていません」と善意を呼びかけている。スポンサー募集は 11月30日まで。詳しくはREADY FORのプロジェクトページで。