2023年の熱帯雨林の消失は9%減も、世界全体の森林減少は増加 一進一退
2023年に消失した熱帯雨林の面積は、前年に比べ9%減少した。同研究所によるとブラジルやコロンビアで政権が交代し、新政権が森林保護を最優先課題にしたことが背景にあるという。ただ、世界の森林は引き続き脅威に直面していると指摘した。 グローバル・フォレスト・ウォッチのミカエラ・ヴァイセさん 「2023年は、ブラジルとコロンビアの原生林の消失面積が大幅に減少したものの、熱帯地方全体の森林減少率を縮小させるには十分ではなかった。ボリビア、ニカラグア、ラオスといった国々では、減少が増加によって相殺された。 ブラジルとコロンビアの両国では、この1年ほどの間に政権が交代し、新政権は森林保護を最優先課題とした。ブラジルでは、法の執行に再び重点が置かれ、いくつかの新しい政策が実施され、実際にブラジル・アマゾンの森林破壊を食い止めるための行動計画が策定された。コロンビアでは、特に武装勢力との交渉の一環として、アマゾン地域の森林保護に大きな再び力点が置かれている」 報告書はまた2023年の世界的な森林減少が、ブラジル、インドネシア、ボリビアを中心に3.2%上昇したことも指摘している。