【巨人】母の日ピンクバット坂本勇人「赤バット」川上哲治氏並ぶ通算2351安打 16打席ぶり右前打
<ヤクルト-巨人>◇12日◇神宮 巨人坂本勇人内野手(35)が、ピンクのバットでコンパクトに合わせた。 岡本和が先制ソロを放った直後の6回2死。ヤクルト・サイスニードの外角低めカットボールに腕を伸ばした。うまくバットの先で拾い、打球は右前に落ちた。この右前打で通算2351安打。プロ野球歴代13位の川上哲治氏に並んだ。 母の日だった。プロ1年目の07年。大好きな母はがんで旅立った。幼少期から多大な影響を受け続けた偉大な存在だった。その坂本もバット、スパイク、打撃用手袋などピンクの用具を着用した一戦だった。 7日中日戦で2安打マークし王手をかけていた。そこから3試合の足踏み。前日11日ヤクルト戦では前打者の岡本和が2打席連続で申告敬遠され、勝負を挑まれるという屈辱も味わった。なかなか1本が生み出せない中、もがきながら16打席ぶりの安打を出した。 川上哲治氏は「赤バット」を使用し、鮮烈な印象を与えた。記録を塗り替えるたびに「今の日本のプロ野球の人気は、昔の先輩たちが築いてきてくれたもの。毎日、何万人というお客さんの前でプレーできるのも、そういう人たちのおかげだと思う」と先人への感謝を口にする坂本。ピンクバットで「打撃の神様」の記録に並んだ。【上田悠太】