「大坂冬の陣」終結記念の登閣証明書 ── 大阪城天守閣が入館者に配布
「大坂冬の陣」終結から400年を迎えた22日、大阪市中央区の大阪城天守閣で記念の登閣証明書が先着5000人の入館者に無料配布され、歴史ファンや城マニアらが大事そうに持ち帰っていた。
12月22日は冬の陣の終結記念日
「大坂冬の陣」は1614(慶長19)年10月1日、徳川方の大軍勢が大坂に押し寄せ、豊臣方は大坂城にろう城。豊臣方の名将真田幸村が真田出丸を築いて徳川方を苦しめるなど、各地で攻防戦が展開されたものの、勝負の決着がつかない。12月22日、講和が成立し、冬の陣が終結した。 登閣証明書は横18・5センチ×縦10センチ。城の屋根のシルエットにデザインされ、冬の陣終結記念日に登閣したことを日本語と英語で表記している。 来年は「大坂夏の陣」から400年。大坂城が落城した5月7日と、夏の陣終結の同月8日にも、登閣証明書を配布する。証明書のデザインは3点とも異なる。
逆境に耐えて活躍した真田幸村に共感
「ツイッターで登閣証明書が配布されることを知って」来館した神戸市在住の女性は、城マニア。母親と全国100名城巡りを続けている。来年も登閣証明書が発行されると聞いて、「休暇が取れたらまた来たい」と話していた。 家族4人で訪れた東京都の男性は「幸村ファン」。「大坂の陣で逆境に耐えて戦い、華々しく散った生き方は見事に尽きる」と、幸村への共感を熱く語っていた。 千葉市から夫婦で訪れた男性は、大阪城天守閣初登閣。「天守閣は建物や展示内容が見どころ十分。大阪が大坂の陣で盛り上がっていることは知らなかったけれど、とても勉強になりました」と満足げだった。 北川央館長は「大坂の陣400周年事業は2年間におよぶため、戦いの節目に記念の登閣証明書を発行することにしました。来年も夏の陣に関連して2回配布しますので、ぜひ集めて楽しんでください」と、来館を呼びかけている。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)