【新潟】MFゴメス「素足でボールを蹴っていた感覚を」こだわりの愛するスパイクで横浜撃破へ
J1新潟のMFダニーロ・ゴメス(25)が「はだし感」ある“相棒”と攻撃を引っ張る。ブラジル仕込みのドリブルで相手を翻弄(ほんろう)する左利きのウインガーが、スパイク選びで最も重視するのは素足に近い感覚。その中から、試合ごとにピッチコンディションなどに合わせて“最適な一足”をチョイスする。18日のアウェー横浜戦も、そんな相棒とともにピッチを駆け回り、チームをリーグ戦5試合ぶりの勝利に導く。 ◇ ◇ ◇ 「愛するスパイク」で、横浜撃破の立役者になる。「クラシックなやつが好きだね」と目を輝かせるスパイクマニアのゴメス。ひいきのNIKE製を履き分けるが、中でもお気に入りは2010年モデルの「マーキュリアル」。傷めば関東の専門ショップまで足を運び、修理するほどぞっこんだ。 もちろん、こだわりは見た目だけではない。「(幼少期の)素足でボールを蹴っていた感覚を求めている。0・5(センチ)違うだけでイメージが足元に伝わるスピードが違う」。モデルによって誤差はあるが、25・5~26センチがジャストサイズ。少しきつめで履くのがゴメス流だ。その“条件”を満たしたバリエーションの中から、その日のフィーリング、ピッチコンディションによってベストな一足を選び、試合に臨む。 そんな相棒が導く切れ味鋭いドリブルに、スタジアムは沸く。「新潟のファンはゴール以外でも歓声をくれる。尊敬してくれているようなサプライズをくれるんだ」。新潟サポーターの応援スタイルは、2年目助っ人ブラジル人の背中を確実に押している。 チームは現在リーグ戦4連敗中だが、中断中の9、13日に行われたルヴァン杯で準決勝を突破。11月2日のファイナル初進出を決めた。ゴメスは「いい流れはある。決勝につなげるためにも、リーグ戦で勝ち続けないといけない」と力を込める。12位横浜を下してジャンプアップへ-。「楽しみにしてほしい」と左足のスパイクを軽くたたき、勝利への1発を誓った。【小林忠】 ◆ダニーロ・ゴメス 1999年(平11)2月5日生まれ、ブラジル出身。サンパウロFC-ブラジル デ ペロッタス-アトレチコ ゴイアニエンセ-クイアバEC-AAポンチ プレッタ-新潟。昨季はリーグ戦14試合に出場。加入2季目の今季はここまでリーグ戦13試合、ルヴァン杯7試合、天皇杯2試合に出場。175センチ、77キロ。利き足は左。 ○…不動のボランチMF秋山裕紀(23)は“イニエスタスパイク”からのアシストで存在感を示す。ルヴァン杯準決勝では、FW太田へのスルーパスでゴールを演出し、初の決勝進出に貢献。15日の練習でも好パスを連発し、好調キープをうかがわせた。横浜戦に向け「選択肢をいくつも持ちながら、いい状態の選手にパスを届けるだけ」と静かに気合を入れた。愛用するスパイクは、今月8日に引退を発表した元スペイン代表MFイニエスタがプロデュースする「CAPITTEN」。「カップ戦のいい流れを横浜戦につなげたい」とリーグ戦の連敗ストップを誓った。