巨人の開幕投手にノーヒットノーランも…戸郷翔征が進化する秘密は“メジャー流”の仕上げ過ぎないキャンプにあり?「投げ込みは100球を超えない」
悔やむのは一発を浴びたことだ。 6月28日の広島戦。巨人・戸郷翔征投手は今季14度目の先発マウンドに上がり、7回を1失点。勝ち投手の権利を手にしてマウンドを降りたが、9回にクローザーのアルベルト・バルドナード投手の暴投で同点に追いつかれて白星を逃がしている。 【写真】ガリガリだけど、長ーい手足…戸郷の高校時代と今も変わらぬ変則フォームを比べてみる!/“少しロン毛”坂本21歳や謎のカツラな松井秀喜(広末涼子もエスコート)、私服姿の桑田19歳、溶岩の中をウロウロする槙原など巨人名選手の若き日を一気に見る 「不用意な一発もあり、反省もありながらですけど、チームが勝った。それが一番、良かったと思います」 延長10回に飛び出した丸佳浩外野手の本塁打でのサヨナラ勝ちに、試合後の戸郷はこう笑顔を見せた。 今季7勝目を目の前でスルリと逃し、目標にしていたオールスター前の2桁10勝は難しくなった。それでも開幕投手を任され、エースとして始まった今季の戸郷の進化ぶりには、目を見張るものがある。 「ここまでを振り返ると、自分なりに内容のあるピッチングはできているな、というのはありますね」 自身初の開幕投手を任された3月29日の阪神戦を白星スタート。史上稀に見る“投高打低現象”もあり、好投を続けながらも3月、4月は1勝1敗となかなか勝ち星に恵まれなかった。その中で5月は4勝1敗と3つの勝ち越し。24日の阪神戦では、1936年の沢村栄治以来となる、甲子園球場での巨人投手によるノーヒットノ―ランも達成している。 そして6月28日の広島戦を終えた時点でのスタッツは、ほぼ軒並み昨年を上回る数字となっている。 防御率は昨年の2.38から1点台に突入して1.98。走者を出さない総合力の指標となるWHIPも昨年の1.06から0点台の0.85へと進化している。 その他の指標も被打率は昨年の2割2分5厘から1割7分8厘まで下がり、奪三振率は7.46から7.81へとアップ。制球力の目安と言われるK/BBも3.62から3.77へと上昇している。あえて言うなら与四球率が昨年の5.8%からわずかに0.2%悪くなって6.0%となったくらいで、ほぼ全てのスタッツが昨年を上回る数字を示しているのである。 結果として今季、ここまでの14先発で6回以上を3自責点以内に抑えたQS(クオリティースタート)は11回。そのうち9回が7回以上を2自責点以内に抑えたハイQSという内容だ。最短でマウンドを降りたのは5回で降板した2試合だけで、最多失点も4月12日の広島戦での4失点。あとの試合はすべて3失点以内で相手打線を封じ込んでいるのである。
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