須賀健太&荒牧慶彦、初共演で互いに刺激「縁みたいものをすごく感じた」『奪われた僕たち』インタビュー
◆ここまで放送された1話~4話で印象的だったシーンはどこでしょうか? 須賀:2話から3話にかけての取っ組み合いシーンは印象に残っています。被害者遺族に会ってから、その犯人のところに行って、取っ組み合いになるのですが、アクションっぽくならないようにこうやったらこう動いてみたいな段取りを決めず、犯人役の方と2人の呼吸で、殴るというよりも、つかみ合って、引きずりあうことを意識して撮影しました。長回しで撮ることを繰り返していたので大変でしたけど、生々しい臨場感を出せたのかなと思います。 ◆荒牧さんは? 荒牧:「注射の扱い方がどんどんうまくなっていった」と監督に褒められました。最初は扱い方が分からなかったのですが、撮影しているうちに「今日は何ミリでいこうかな」というくらいどんどん慣れていきました(笑)。 ◆共演されての印象を教えてください。 荒牧:健太君は子役の頃から映像で見ていたので、一方的に知っていたのですが、いざ僕も俳優になって、周りの方から「須賀健太という俳優はやっぱすごいよ」と聞いていたので、共演にすごくワクワクしていました。実際に共演してみてもすごいなと思いました。今回、健太君が演じた堺は髭を生やしていたのですが、僕は健太君は髭が似合わないだろうと思っていたんですよ。でも普通に似合っていて、それはきっと役の作り込みというか、姿勢や所作から醸し出す雰囲気がなせる技なんだろうなとすごく感じました。 須賀:ありがとうございます。ちょっとここは必ず書いていただいて(笑)。僕も友人や知り合いの俳優が荒牧君と共演していたので、もちろん存じ上げていましたし、何かのきっかけで一緒になることがあるのかなとは思っていました。まさかそれが映像作品で、W主演でとは思っていなかったので不思議な感覚です。こうやってガッツリと共演して、縁みたいものを感じましたし、役柄も、作品へのアプローチも真逆で。もちろん役が違うからこそ、全く違う方向から作品を作れて心地よかったです。 ◆撮影の合間はどのように過ごしていましたか? 須賀:荒牧君はピアノを弾くシーンがあるので、ピアノの練習をしたりとか、いつも申し訳なくなるくらいせりふ量がとんでもなく多くて、大変そうだなと思っていました。僕は現場へ行ってカメラを持ってからどうするか、みたいな時間が多かったので、やることの量の差を感じていました。 荒牧:台本と向き合って、もちろん覚えてはいたんですけど、結構口になじませるために反すうしていました。 ◆カメラが回っていないときでも常に役と向き合っていたんですね。 荒牧:そうですね。でも世間話をしたりとか、健太君も演出されていて、僕もプロデュース業をやったりしているので、そういう話もしていました。 須賀:去年、演劇「ハイキュー!!」の演出をさせてもらったのですが、荒牧君はプロデュース業をいろいろやられていて、すごく興味があったので、そういうお話もさせていただきました。あと知識量がすごいんです。プロデュースにおいてのことは、すごくためになりましたし、話していても感じ方というか、考え方がすごいなと思って。しかもそういったプロデュース業をやりながら、さらにこれだけやることの多い役を演じていたので、マルチタスクすぎて尊敬していました。