石破首相、トランプ氏に会える? 信頼構築へ…“小さな総理”が切り札に おみやげは「金色の何か」?【#みんなのギモン】
■勝利宣言後の電話会談、各首脳の時間は
菅原解説委員 「そして、トランプ氏とのはじめまして、ファーストコンタクトは各国の首脳が気をもんでいるわけですが、先週、トランプ氏が勝利宣言した後に行われた各国首脳との電話会談の時間が注目されています」 「各国のメディアによると、フランスのマクロン大統領とは25分間、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領とは12分間でしたが、日本の石破首相との電話会談は約5分間でした」 桐谷キャスター 「他の首脳と比べるとちょっと短いような印象も受けますが、これは大丈夫なんですか?」 菅原解説委員 「政府関係者によると、これは石破首相の方から切り上げたそうです。この時はトランプ氏が電話会談のために会合を抜けてきてくれたため、石破首相が気を遣ったといいます」 「この会談の後に石破首相と話した政府関係者は『“トランプモード”になっているのか、石破首相がなんだか早口になっていた』と言っていました」 「石破首相は普段かなりおっとりした話し方ですが、この政府関係者いわく『トランプ氏が早口だから、たらたらしゃべっているとイライラされてしまう』とのことです」 鈴江アナウンサー 「安倍元首相とトランプ氏の外交の場に同席した人が、とにかくトランプ氏に話を聞いてもらうことが難しくて、資料もたくさんあっても見てもらえないという話をしていました。長話は得策ではなさそうですよね」 菅原解説委員 「テンポよいコミュニケーションが求められるのかもしれません。5分間とはいえ、石破首相は『非常にフレンドリーな感じがした。本音で話ができる』と手応えを語っていました」
■通訳は「リトルプライムミニスター」
菅原解説委員 「外務省はこの電話会談に、ある人物を切り札として送り込んでいました。外務省の官僚でトランプ氏と安倍元首相との通訳を務めた高尾直(すなお)氏です」 「高尾氏は安倍元首相が2016年に初めてトランプ氏と会った会談でも、安倍元首相と2人でトランプ氏らに向き合い、その後長く通訳を務めました」 「ゴルフカートの限られたスペースに同乗したり、トランプ氏から『リトルプライムミニスター(小さな総理)』と呼ばれたりと、信頼されていた人物です」 「トランプ氏の復帰に備え、高尾氏は今年8月に中国からアメリカ担当の部署に異動してきたということです。生前、安倍元首相は『高尾さんは本当にすごい』と称賛していました」 「当時の安倍元首相の周辺も『事前の下調べが徹底していて、トランプ氏の気分が良くなるような言葉を選ぶ。トランプ氏がジョークを言って安倍元首相が一瞬何のことかわからないと、高尾氏がウケて反応してくれる』などと語っていました」 「石破首相がトランプ氏と信頼関係を築くのに心強い味方となりそうです」 鈴江アナウンサー 「そういった信頼の貯金も使いながら、になりますね。一方で第二次トランプ政権は(共和党が上下両院の多数派も占める)『トリプルレッド』と言われていて、トランプ氏の考えがより色濃く出そうです。よりトップ外交、信頼関係が大事になりそうですね」 菅原解説委員 「トランプ氏の2期目、予想しがたいことも多いですが、切っても切れない日米関係です。対等に話し合えるような信頼関係を築いてほしいと思います」 (2024年11月14日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
【みんなのギモン】 身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)