【今日は何の日?】『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』が発売された日。月の落下による世界滅亡の運命を覆すため、リンクが3日間を繰り返しながら奮闘。『ゼルダの伝説』シリーズ史上、群を抜いて尖ったゲームデザインを特徴とする
4月27日は『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』が発売された日だ。 『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』は、NINTENDO64(ニンテンドウ64)向けに発売されたアクションアドベンチャーゲーム『ゼルダの伝説』の一作だ。1998年発売の『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のゲームシステムをベースにした作品。 1999年の発表当初は『ゼルダの伝説 外伝』と仮称されていたことが示唆するように、ゼルダ姫、ガノン(ガノンドロフ)といったお馴染みのキャラクターたちがほとんど関わってこない(※ゼルダ姫は一部イベントに登場)、独立したストーリーが描かれる。 【この記事に関連するほかの画像を見る】 その内容は異世界「タルミナ」に迫る滅亡の運命を覆すため、リンクが時を巡る冒険を繰り広げるというもの。タルミナは、リンクが自らを襲った奇妙な仮面を着けた小鬼「スタルキッド」を追いかけた末に行き着いた、シリーズお馴染みの「ハイラル」にソックリなようでどこか異なる世界。その地は3日後に月が落下し、滅ぶ運命が約束されていた。 そんな月の落下を食い止め、スタルキッドが着けた仮面にして、一連の出来事に何らかの影響を与えているとされる呪物「ムジュラの仮面」を奪還することが本作における主な目的となる。 システム周りは敵をロックオンする「Z注目」、オカリナによる楽曲演奏など、前作のものを継承。反面、本編の進め方はタルミナに月が落下するまでの3日間(72時間)を何度も繰り返しながらイベントやダンジョンを攻略し、ストーリーを進めていく「タイムリープ」を題材にした特殊なものに一新されている。 時間の逆行は、前作から引き続き登場するキーアイテム「時のオカリナ」を用いる形で、「時の歌」を演奏することで最初の1日目へと戻れる。戻った際には、それまで手に入れたアイテムなどはそのまま維持。 ただし、弓矢に爆弾といった消費型アイテムの手持ち量、所持金(ルピー)、クリアしたイベント、ダンジョン内の仕掛けはすべてリセット。ルピーは銀行に預けておけば失われずに済むが、それ以外は失われると同時にやり直しを強いられる(※ストーリーに絡むものも含め、手に入れたアイテムは維持されるので、細々とやり直す必要はない)。加えて今回は、時間を逆行する時が本編唯一のセーブ可能な瞬間。前作のように、好きなタイミングで途中経過を保存することは不可能なので注意が必要だ。 また、前作にも存在した「お面」が重要なアイテムに位置づけられ、着けることでリンクが異なる種族の姿へと変身できるようになった。変身できるのは「デグナッツ」「ゴロン」「ゾーラ」とほか1種の計4種で、それぞれ異なる特技とアクションを持つ。 今回は一部のイベント、ダンジョンの仕掛けや戦闘にもお面の能力を駆使するものが増えており、ほぼ着せ替えアイテム同然だった前作から大きく進化している。中にはリンクが変身しないお面もあるのだが、それらも移動速度の向上、特定アイテムの匂いを嗅げるようになるといった特殊効果が得られるように。そのようなお面の多くが手に入るサブイベントも非常に多い上、対象キャラクターたちのスケジュールや行動パターンを把握した上で対応していくという、時間経過のシステムをフル活用したものになっている。 3日間を繰り返すシステムが象徴する通り、『ゼルダの伝説』としては異例の尖ったゲームデザインがされており、前作とは似て非なる手触りのアクションアドベンチャーゲームに仕上げられている。難易度も謎解き、戦闘いずれも高めで、一部では高度なアクションも求められてくることから、シリーズ初心者や未経験者には辛く感じやすい一面がある。 逆に言えば、尖っているなりに強く印象に残りやすく、ハマれば虜になってしまう不思議な魅力を持つ。アジアンテイストが強く、どこかホラーめいた世界観とストーリーも前作どころか、その後に発売されたシリーズ作でも見られない独特な味わいがある。 2015年には難易度の再調整、セーブシステムの一新、ボス戦の見直しなどを図ったリメイク版『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面3D』がニンテンドー3DS向けに発売。また、本作の海外版には日本語版にはない中断セーブ機能が搭載されており、2004年にはその逆輸入バージョンを含んだ『ゼルダコレクション』が任天堂の会員制ポイントサービス「クラブニンテンドー」の景品として配布された。【※】 2024年現在は「Nintendo Switch Online + 追加パック」購入者限定の『NINTENDO64 Nintendo Switch Online』で、オリジナルのNINTENDO64版がプレイ可能。なお、オリジナルのNINTENDO64版は周辺機器「メモリー拡張パック」が必須となるタイトルだったが、以降の移植版はその必要もなく、それぞれのゲーム機で遊べる。 そして、『NINTENDO64 Nintendo Switch Online』であれば「どこでもセーブ」の機能により、細かく進捗を保存しながら本編を進めていくことが可能だ。かつてオリジナル版のクリアを諦めた方もリベンジしやすいだろう。 前述したように、その後のシリーズ作でも見られない独自の特徴と味を持った『ゼルダの伝説』になっているので、未プレイであればこの機に遊んでみるのも一興だ。
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