【音で伝える絵本】神楽の魅力を音で「かみさまにあう」視覚支援学校に寄贈 岩手
TVIテレビ岩手
本の魅力を「音」で伝えるプロジェクトです。花巻に受け継がれる神楽の魅力を「音」で伝える絵本が完成し、盛岡視覚支援学校に贈られました。実際に聞いた子どもたちの耳にはどのように届いたのでしょうか。 11月11日、盛岡視覚支援学校で行われた「音の絵本」の贈呈式。式には、「音の絵本プロジェクト」に取り組む盛岡の音響製作会社の代表、藤原卓さんと脚本を手掛けた盛岡で劇団を運営する倉持裕幸さんらが出席しました。 藤原さん 「僕らは音のプロなのでそこを何かに活かせないかと思って作ったのが音の絵本」 この日は、藤原さんから完成した音の絵本、「かみさまにあう」のCDが中学生に手渡されました。音の絵本「かみさまにあう」は、花巻に受け継がれる伝統芸能神楽の魅力を、未来を担う子どもたちに伝えようと、市の地域おこし協力隊、森川沙紀さん制作の絵本が題材になっています。 今回、プロジェクトを進めてきた藤原さんも花巻市出身で、この絵本を耳で楽しめる音声作品にしたいと制作に取り組みました。 この日、中学部の2人に「かみさまにあう」を聞いてもらいました。オープニングとエンディングは夏の親子の日常を描いたショートドラマで構成しています。 ドラマ部分 (母の声)神様に合えるかもよ。(子どもの声)え~神様に?(母の声)ここに「かみさまにあう」ていう絵本があるの。読んでみる(子どもの声)読んで読んで~ 作品ナレーション「さあ神楽が始まりました。一番最初は鶏舞男の神様イザナギと女の神様イザナミの舞です。鶏の兜をかぶって舞います」 舞の説明とともに響く楽器の音は、神楽の音を実際に収録したものです。それぞれの舞によって異なる楽器の音やテンポ。臨場感いっぱいのリアルな音の世界が広がっていきました。 中学部の生徒「実際に行ってみたくなる本だと思った。BGMもすごくよかったしぜひ行ってみてというのがすごく伝わった」 中学部の生徒「(神楽を見に)行ってみたいなと。効果音が非常に良かったです。ありがとうございます」 今回ナレーションを担当した平田さんは、ボランティア団体の一員として、毎年盛岡視覚支援学校を訪れ、読み聞かせを行っています。 平田さん 「読み聞かせを盛岡視覚支援学校に入らせてもらった時も点字の絵本や音が出る本など持ってくることがあるが、新しい形で読書との触れ合いができるものが増えたというのはとても良いこと」 藤原さん 「どんどん知ってもらうことが音の絵本プロジェクトは必要になってくると思うので、直接渡せて感想を聞けたということはすごくプラスになるし励みにもなる」 最初の一歩を踏み出した「音の絵本プロジェクト」。藤原さんらは既存の題材のみならず、オリジナルの音声作品の制作にも取り組んでいければと話していました。