有事への備え「特定利用空港」めぐり 竹富町波照間島で住民意見交換会 波照間空港の指定に賛否
有事に備え、自衛隊などが民間の空港を円滑に利用できるように整備する「特定利用空港」の候補に波照間空港が挙がっていることを受け、きのう、竹富町と住民による意見交換会が波照間島農村集落センターで開かれました。 【写真を見る】有事への備え「特定利用空港」めぐり 竹富町波照間島で住民意見交換会 波照間空港の指定に賛否 波照間空港の「特定利用空港」指定については、2023年10月、政府関係者が竹富町役場を訪れて概要を説明するなどしてきました。 一方、波照間島の住民からは、具体的な説明が無いことや空港が軍民共用となることに不安の声があがっていて、竹富町の前泊町長は住民の話を聞くため、8日、意見交換会を開きました。住民からは「軍事利用されるのは嫌だ」といった否定的な意見が相次ぎました。 住民・女性 「飛行機は飛んでほしい、(滑走路は)延長してほしい、だけど延長したら(軍民共用)になるのかと思ったりすると、いくら説明を聞いても不安が取り去れない」 住民・女性 「空港が延長して活性化されて産業が潤ってメリットがあるかもしれないんですけど、それで島が潤ったものを子供に継がせたいかと言われたら、私は決してそうではない」 住民・男性 「有事の際は自衛隊が(滑走路を)使っても良いという意見。自衛隊が来て滑走路が延長して大型機が来て那覇直行便とができるのであれば私は賛成です」前泊町長は今後も意見交換の場を設ける考えを示したうえで、「声に出せない声をしっかりと感じ取りながら、島の発展、竹富町のあり方を考えていきたい」と述べました。県内では那覇空港と石垣港が2024年4月に「特定利用空港・港湾」に指定されていて、政府は県内のそのほか空港や港のさらなる指定に向けて検討を進めています。
琉球放送