レッドブル離脱のエイドリアン・ニューウェイ「バトンを後進に渡し、新たな挑戦をする良い機会」F1継続か、あるいは?
5月1日にレッドブル・レーシングは、チーフ・テクニカル・オフィサーであるエイドリアン・ニューウェイが、F1チームでのデザイン業務から離れ、今後はハイパーカーRB17の開発に注力することを明らかにした。なお2025年第1四半期をもって、レッドブル・テクノロジー・グループからも離れることになる。 【画像】空力の鬼、エイドリアン・ニューウェイが築いた王者の歴史。ウイリアムズFW14B~レッドブルRB19 ニューウェイは2006年にレッドブルに加入。ウイリアムズ時代、マクラーレン時代に数々のチャンピオンマシンを送り出してきた彼は、レッドブルでも遺憾なく力を発揮し、6回のコンストラクターズタイトルと7回のドライバーズタイトル獲得に貢献してきた。 そんな稀代のF1マシンデザイナーであるニューウェイは最近になって、チーム内部の権力闘争をきっかけにレッドブルから離脱する可能性が報じられた。そして5月1日、F1マシンの開発から離れ、今後はRB17の開発に注力すること、そして2025年第1四半期にレッドブルから離脱することが正式に明かされた。 20年近く在籍してきたレッドブルからの離脱発表に際し、ニューウェイは長文のコメントを寄せ、レッドブルF1で重要な役割を果たせてきたことを光栄に思うと語った。 「幼い頃から私は速いクルマのデザイナーになりたいと思っていた。私の夢はF1のエンジニアになることで、幸運にもその夢を現実のものとすることができた」 「ほぼ20年間にわたって、レッドブル・レーシングが新興チームから何度もタイトルを獲得するチームに成長するうえでの重要な役割を果たせたことは、私にとってとても名誉なことだった」 「今はそのバトンを他の人に渡し、自分自身も新たな挑戦をする良い機会だと感じている。 それまでの間、RB17(ハイパーカー)の開発は最終段階に入っているので、チームでの残りの時間はそこに集中するつもりだ」 「この18年間、レッドブルでともに働いてきた素晴らしい才能の持ち主達の献身や、ハードワークに感謝したい」 「これは本当に光栄なことだった。エンジニアリングチームはこのレギュレーションの設定された4年間において、クルマの最終進化に向けた作業の、十分な準備ができていると私は確信している」 「個人的な話となるが、私株主である故ディートリッヒ・マテシッツ、マーク・マテシッツ、チャリアオ・ユーウィッタヤーには、レッドブル在籍期間を通じた揺るぎないサポートに感謝している。そして、私のビジネスパートナーでもあったクリスチャンにも感謝する。またオリバー・ミンツラフや、親友でありマネージャーでもあるエディ・ジョーダンにも感謝したい」 なおレッドブル離脱後のニューウェイの今後の去就については、まだ明らかになっていない。他チームへの移籍の可能性も取り沙汰されているが、F1からの引退する可能性も噂されている。
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