大谷翔平がもたらした“財政革命”でドジャースは新たな王朝建設へ 後払い分&莫大な収益が背景
ロサンゼルスタイムズ紙のコラムニスト、ディラン・ヘルナンデス記者が、ドジャースが左腕ブレイク・スネル(31)と5年総額1億8200万ドル(約276億6000万円)の契約に合意したことを受け、大谷翔平投手(30)がドジャースを変革させたと称賛している。 ドジャースは以前から裕福な球団だったが大谷のおかげでこれまで経験したことのない財政的柔軟性を獲得した。大谷はドジャースと契約した際、10年間で支払われる7億ドルのサラリーのうち6億8000万ドルを後払いにすることを球団に提案。ドジャースのマーク・ウォルター筆頭オーナーは「翔平は、彼の周りに最高のチームを編成できるようにと提案してくれた」と話した。 共同オーナーのトッド・ボーリーは先月、大谷について「彼は、世界の野球史上で最も驚異的な選手になりたいと思っている。そのためにはワールドシリーズで優勝することだ。そしてワールドシリーズで優勝するにはチームをどれだけ良くできるかを考えることだ。彼がその決断を下したとき、チームは格段に良くなった」としている。 後払い提案と、唯一無二の二刀流選手が生み出す莫大な収益のおかげで、今のドジャースには潤沢な資金がある。これを土台に野球界の新たな王朝を築こうとしている。1年前、大谷によって節約された資金は、右腕タイラー・グラスノーと1億3650万ドルの延長契約を結ぶために使われた。また、ドジャースは同じ右腕の山本由伸と3億2500万ドルの契約を結び、さらに外野手テオスカー・ヘルナンデスを2350万ドルで獲得した。 今年もスネルと合意、その上でソトの争奪戦にも加わっている。ポスティングシステムを使用してメジャー挑戦を表明した佐々木朗希の名前も挙がっている。アンドリュー・フリードマン編成本部長は、グッゲンハイム・ベースボール・マネジメントによる運営の13年間を「ドジャースの黄金時代」と呼んでいるが、その黄金時代は今始まったばかりなのかもしれない。