米記者に“高校生レベル”と断じられた打撃で金字塔 大谷翔平の記録更新に松井秀喜氏も脱帽「僕の数字は比較にならない」
観客を熱狂させる圧巻の一打で、“金字塔”を打ち立てた。 現地時間4月21日、大谷翔平(ドジャース)は、本拠地でのメッツ戦に「2番・指名打者」で先発出場。第2打席に8試合ぶりの5号2ランをマークするなど、3打数2安打、2打点、1四球と活躍した。 【動画】歴史を塗り替える一発!大谷翔平がメジャー日本選手最多176号を放ったシーン 打った瞬間にスタジアムは熱狂の坩堝と化した。 スコアレスで迎えた3回1死一塁という局面で2度目の打席に入った大谷は、相手先発右腕エイドリアン・ハウザーとふたたび対峙。カウント0-1から投じられたほぼど真ん中への81.7マイル(約131.4キロ)のスライダーを迷わずに強振。 あっという間に右翼スタンドへと吸い込まれた打球は、速度110マイル(約177.0キロ)、飛距離423フィート(約128.9メートル)を計測する豪快アーチ。本人も確信めいた表情で行方を見守る手ごたえ十分の一打となった。 このスラッガーとしての貫録を醸しだした一打によって、大谷は日本人選手史上最多本塁打記録(176)を樹立。ヤンキースなどでプレーした松井秀喜氏の叩き出した金字塔を塗り替えたのである。 大谷がメジャーリーグに挑戦した2018年当初、“野球の本場”は彼に厳しい目を向けていた。米スポーツ専門局『ESPN』の敏腕記者であるジェフ・パッサン氏でさえも、二刀流で時代を変えようとした若武者を「オオタニはまだメジャーレベルではないとスカウトが評している。打撃に関しては高校生レベルだ」と断じた。 しかし、そこから約6年で大谷は急激な進化を遂げた。とりわけ「打者」としては、“ゴジラ”の異名を持った松井氏ですら成し得なかった本塁打王(23年)にも輝くなど、パワーヒッターとして飛躍を遂げた。 いまや米球界で大谷の打力を評価しない者はおそらくいない。そんな偉才の成長に、他でもない松井氏も脱帽する。「オオタニは我々が野球界で実現可能と思ってもいないこともやってのけてきた」とするMLB公式サイトで、往年のレジェンドは、「彼の存在感、選手としての能力、とにかく全てが素晴らしい選手」と絶賛。そして、後輩に対するメッセージを送っている。 「僕の数字は比較にならない。ファンの多くは、彼が何をするのか、何を成し遂げるのか、期待していると思う。自分としては、彼が健康でいてくれることだけを願っている」 かねてから「憧れ」と目標に据えていた松井氏を“超えた”大谷。その進化は、まだまだ止まりそうにない。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]