「役割を終えた」紅白の出場歌手に絶望の声 ひたすら寄せ集めを繰り返す“延命”で、マンネリ感が限界に
ワースト更新か
「ネットでは『今年も韓国ばかり』と嘆く声が広がっていますが、グローバルな影響力はケタ違いです。TWICEは5度目のワールドツアーのフィナーレを約7万席の日産スタジアムで迎え世界27地域で累計150万人の動員数を記録。初出場のTOMORROW X TOGETHERは K-POPアーティスト史上最速で4大ドームツアーの記録を打ち立てています。 ILLIT、LE SSERAFIMには日本人メンバーがいますし、JO1とME:Iは韓国の大手事務所と日本の芸能界で強い影響力を持つ吉本興業の合弁会社所属で、国内のバラエティーにも多数出演しているので若者の間での認知度は高い。さらにいうとインスタグラムのフォロワー数はTWICEのモモが国内1位の1500万で続いてサナの1200万、3位はLE SSERAFIMの宮脇咲良で1080万。NHKとしては無視できない影響力なんです」(前出のスポーツ紙記者) TikTokで大バズりしたアイドルグループ・FRUITS ZIPPER(フルーツジッパー)や超ときめき♡宣伝部の不出場を憤るファンがいる一方で、近年ヒット作のない高齢歌手が今年も大挙出演することでマンネリ感が限界に達している。そんな中、昭和を彩ったニューミュージックの旗手だった南こうせつ(75)やイルカ(73)の出演が60~70代の視聴者の心を揺さぶっている。 大手レコード会社関係者がこう話す。 「南こうせつがボーカルを務めたフォークバンド・かぐや姫は1973年に『神田川』を発売し160万枚の大ヒット。続く『赤ちょうちん』『妹』も大ヒットとなりました。かぐや姫メンバーの伊勢正三から『なごり雪』の歌唱オファーを受けたイルカはかぐや姫と全国ツアーを行って観客を熱狂させるなど昭和の音楽シーンの黄金時代を築きました。 中高年世代が若いころ胸を熱くした南こうせつの紅白出場は今年で6回目、イルカに至ってはわずか2回目です。石川さゆりの出演回数が47回目であることと比べると、NHKがいかにこれまでジャニーズや老舗の大手事務所に忖度してきたかが一目瞭然です」 SNS上では「どう間違うとこうなるのか教えてほしい」「白組は特によくここまでと思うほどの状態」「1部は若年層、2部は中高年で明確にした方が番組に向き合いやすい」「もう昔ほど年越しは紅白という風潮はない」など辛辣な声が渦巻いている。 紅白の番組構成を毎年分析している放送アナリストは嘆くことしきり。 「世代間の生活スタイルの違いが広がっているため高齢歌手と若年歌手が共演する紅白の価値は年々下がり続け視聴層の紅白離れが進んでいます。特別枠の乱発、紅組と白組の勝敗審査の形骸化、高齢歌手と若年歌手のファン層の乖離、けん玉などの珍企画による放送時間の無駄使い、日本人アーティストとK-POP系アーティストの混在による一部ファンの不満など、視聴者からの疑問が噴出しています。 それなのにNHKはこれらの声に耳を貸さず、ひたすら歌手の寄せ集めを繰り返して紅白の延命を図っているかのようです。歌番組としてはコンセプトが“内部分裂”状態で歴史的役割もとっくに終えている。にもかかわらず、もはや開き直りのレベルに陥っているようですね」 前回の平均世帯視聴率(第2部)は前年より3.4ポイントも低い31.9%と過去最低だった。今年はワースト更新となるのか――。 デイリー新潮編集部
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