カタールとヨルダンの外相がシリア指導者と会談、支援申し出
[ダマスカス 23日 ロイター] - シリア暫定政権を主導する「シャーム解放機構」(HTS)指導者のジャウラニ氏(本名アフマド・シャラア)は23日、首都ダマスカスでカタールのムハンマド首相兼外相と会談後、カタールがシリアのエネルギー部門と港湾に投資する用意があるとの提案を受けたことを明らかにした。 また、ヨルダンのサファディ外相もジャウラニ氏と会談し、シリアの再建を支援する意向があると表明した。サファディ氏は、暫定政権発足後にダマスカスを訪問した初めてのアラブ諸国外相となった。 かつて国際武装組織アルカイダの関連組織だったHTSは、13年を超える戦闘の末にアサド前政権を打倒した。一連の会談は、暫定政権の外交面の接触をさらに広げた。シリアの反体制派を長らく支援してきたトルコは、ダマスカスに外相を派遣した最初の国となっていた。 ジャウラニ氏は報道陣に対し、カタールのタミム首長をシリアに招待したと明らかにして「カタール側は、多くの分野でシリアに幅広く投資する用意があることを表明した。中でもカタールが大きな知見を持っているエネルギー分野や港湾、空港への投資に関心が高い」と述べた。 同席したムハンマド氏は、カタールが「これまで以上に、シリアにいる私たちの兄弟たちに協力し続ける」と言及。その上で「シリアと国民はこの重要な局面で支援を必要としており、特に制裁解除と今後の開発プロジェクトに関して全ての人たちの協調的な努力を必要とする」と訴えた。 カタールは世界第3位の液化天然ガス(LNG)輸出国となっている。