派閥解散宣言が相次ぐ中「維持表明」の麻生派…その裏に毎週木曜日に行われる「秘密の集会」があった!
1月25日、自民党の森山派(8人)は派閥の解散を正式に決定。翌26日、派閥の形はとっていなかったが、政治資金パーティーの開催や内閣・党役員人事の際、希望を提出していた谷垣グループ(20人、他派閥とのかけもち11人)も解散を決定。 【画像】すごい…!松本人志 乱痴気不倫飲み会「衝撃のウマ乗り写真」…! 1月18日の岸田文雄総理(66)の突然の岸田派(46人)解散宣言から、自民党内6つの派閥のうち、安倍派(96人)、二階派(38人)に続き4つの派閥と1つのグループが解散を宣言。残る麻生派(56人)、茂木派(52人)の2派閥は運営方針を見直し、政治団体として存続する方針だ。 「岸田派、安倍派、二階派は会計責任者や秘書らが立件され、そのケジメをつける意味もあったが、森山派は立件対象とならなかった。問題がなかった派閥で解散決定は初めてで、党内に大きな衝撃が走っています」(政治部記者) 時を同じく、25日、小渕優子選挙対策委員長(50)は茂木派退会を表明し、翌26日に受理された。「生まれも育ちも『平成研究会』で愛情を持ってきたし、これからも変わらぬ思いだが、党が危機的な状況になっている中、ケジメとして判断した」として茂木派を退会する意向を示していた。 小渕氏は小渕恵三元総理の次女で、「平成研究会」(茂木派)の「将来の派閥後継者」と目され、派内で波紋を呼んだ。 さらに26日、茂木派の参議院で影響力を持っていた青木幹雄元官房長官(故人)の愛弟子だった石井準一国対委員長(66)など4人の有力議員が退会の意志を表明。平成研は伝統的に参議院議員側の独自性が強く、離脱者は続く可能性があった。離脱者が相次げば、茂木氏にとって求心力の低下となる。 離脱ドミノで派閥の枠組みが揺らぎつつある中、茂木氏は派閥を政策集団に移行することで離脱者の拡大を防ぐ策に出た。 雪崩を打つかのように派閥解消が続出する中、「派閥維持」を掲げ、結束しているのが麻生派だ。 27日、福岡県飯塚市の国政報告会で、「政策集団として期待に応えられるように頑張っていく」「政策集団としての役目をさらに活発にしていく」と派閥存続を明言。麻生派では、岩屋毅元防衛相(66)が退会表明をした以外では目立った動きはない。麻生派若手議員は首を傾げ、こう語る。 「岩屋さんと岸田総理は早稲田大学で同じ釜の飯を食った仲。総理が二浪し、岩屋さんが二留し卒業は一緒と学生時からの仲で、総理就任前まで党内や国会で偶然会えば、立ち話もしていた。岩屋さんは豪放磊落な人なので可能性は低そうですが、そのラインを活かした離脱で何か企んでいるのか」 志公会(麻生派)は麻生氏が一代で築いた派閥で、麻生氏個人の財力や明るい性格で保たれている。 「温厚な鈴木俊一財務相(70)を筆頭に、甘利明元幹事長(74)や河野太郎デジタル相(61)など癖のある議員も総じて会長のことが大好き。会長のためならば、と一肌脱げる。ただ逆に言うと会長がいなくなればまとまりを欠く。鈴木さんが次期会長と目されているが、麻生さんが名誉会長として後ろに控えてこそまとまる」(麻生派議員) 26日の政治刷新本部の中間取りまとめでは、麻生派が反対した「派閥事務所の廃止」「派閥の政治団体の解散」などは見送られた。岸田政権の中核を担ってきた麻生氏へ配慮したもの、と見なされている。 前述の麻生派議員がこう語る。 「毎週木曜日の昼、派閥に集まってみんなで同じものを食べて結束を確認する伝統がある。政策や国会情勢などについて和気あいあいと話し合うが、会長はその時間を大切にし、よく笑顔をこぼしている。 会長も83歳で長男の将豊さん(39)に地盤を譲る時が迫ってきた。その時は議員会館の事務所も退去し、派閥事務所で過ごすこととなろう。 刷新本部が『派閥事務所を閉鎖』と結論付けてしまえば、会長の居場所がなくなる。楽しみにしている毎週木曜日の例会もなくなってしまう。総理は会長の引退後の楽しみを奪わないように配慮したのではないか(苦笑)」 麻生氏の老後のために派閥は維持されたのだろうか……。 取材・文:岩崎 大輔
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