ベルギー「未来の女王」がハーバード大学大学院へ...「凛とした佇まい」で王室外交デビューも
<才媛エリザベート王女は、この夏オックスフォード大学卒業後に名門ハーバード大学ケネディスクールへ>
ベルギーのフィリップ国王とマチルド王妃の長女エリザベート王女がハーバード大学大学院に進学することが王室の公式サイトで発表された。 【写真】ヨルダン皇太子夫妻の結婚式に父国王とともに王太子として参列 「ブラバント女公エリザベート王女殿下は、この夏から米国ボストンにあるハーバード大学(ケネディスクール)に留学される」 世界各国の政治家や官僚、国際機関の職員を多数輩出している名門ハーバード大学ケネディスクール(ケネディ行政大学院)で公共政策を学ぶ予定の王女は現在、オックスフォード大学リンカーン・カレッジで政治学と歴史学を専攻する才女。 現在はオックスフォード大学での最終学期を過ごし、この夏の卒業後にアメリカに渡るとみられている。 フィリップ王太子(当時)とマチルド王太子妃(当時)の長女として2001年に誕生した王女は、2013年に祖父であるアルベール2世国王の退位を受けて、父フィリップ王太子が国王に即位。それにともない王太子となり、ベルギー初の女王になることが約束されている。 ベルギーのメディアによると、控えめで飾らない王女への評価は父・国王よりも高いとも言われ、ベルギー初の女王誕生に期待がすでに高まっているという。 ベルギーの王族がアメリカの大学で学ぶことは珍しくない。父フィリップ国王もスタンフォード大学大学院で政治学を学んでいるほか、従弟ジョアシャン王子(母は叔母アストリッド王女)がハーバード大学で経営学の修士号を取得している。 また、今年1月に即位してばかりのデンマークの国王フレデリック10世はハーバード大学で政治学を学んだ後に国連などに勤務。日本の雅子皇后陛下もハーバード大学卒業後に日本の外交官として活躍するなど、ハーバード大学で学ぶ世界のロイヤルファミリーはエリザベート王女が初めてではないことを「HELLO!」誌は報じている。 ベルギーは1991年の憲法改正で長子継承制に変更されたため、エリザベート王女は生まれながらにして「未来の女王」であった。そのため幼少の頃から両親とともに公務に出席するなど「帝王学」を学んできた。 昨年6月に行われたヨルダン皇太子夫妻の結婚式には母マチルド王妃ではなく、エリザベート王女が父フィリップ国王と参列したことが話題になった。次期君主の祝賀の席に同じく次期君主を出席させたことで両国の将来的な絆だけなく、エリザベート王女の「王太子」としての存在感を示したかたちとなった。 すでに「王室外交」デビューを果たし、両親である国王夫妻を支えている王女だが、大学院卒業後の活躍も期待されている。
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部