Jujuのスーパーフォーミュラ初戦は17位完走。レースペースはライバルに肉薄「想像以上に良いレースができた」
スーパーフォーミュラの2024年シーズン開幕前から“女子高生レーサー”として大きな注目を浴びていたJujuが初レースを終えた。結果はトップから1分9秒遅れの17位完走となった。 【リザルト】スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿:決勝結果 今回のレース、完走扱いは19台。18位のテオ・プルシェール(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)はコースオフによりウイングを壊して緊急ピットインして大きくポジションを下げ、19位の小林可夢偉(Kids com Team KCMG)はトラブルで戦線離脱。16位の大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)からは15秒遅れの17位でフィニッシュしたJujuをどう評価するかは意見が分かれるところかもしれないが、ライバルに大きく後れをとっていた予選とは全く異なるパフォーマンスを見せたことは確かだろう。 予選ではウォームアップ2周、アタックラップ2周という想定していた流れを完遂できなかったと語っていたJuju。コミュニケーションミスなどもあったようで、結果的にアタックラップは1周しかできず、ベストタイムは他のドライバーよりも3秒以上遅い1分40秒699に終わり、Q1敗退となった。テストではトップから2.2秒落ちのタイムまで迫ったこともあるJujuだが、注目の集める開幕戦の予選でこのような結果に終わったこともあり、彼女の実力について疑問視する声が再燃したことも否めない。 一方で決勝レースは様相が異なっていた。19番グリッドからスタートしたJujuのペースは、ラップによっては前を行くドライバーよりも速いタイムを記録していた。父でありチームのアドバイザーでもある野田英樹氏も、無線でJujuに「プルシェールに負けてないぞ! 大湯より速いからね」と発破をかける場面もあった。 予選後のインタビューではいつになく元気のない様子だったJujuだったが、決勝レースを終えてのインタビューでは自分の想定よりも良いレースができたと満足げであった。 「自分にとっては初めてのレースで覚えることだらけだったので、まずは完走を目指そうと思っていたのですが、それをクリアすることができ、それ以上のことができました。良いペースが出せて、周りと同じくらいで走れたので、想像以上に良いレースができました」 「チームみんなで頑張って、みんなで良いレースをしたいと思っていたので、チームのみんなが喜んでいる姿を見ると、改めて良いレースができて良かったと思います」 「まだまだ自分にとって大きなチャレンジであることに変わりありませんが、開幕戦の一番厳しいところを乗り越えたので、その先は少しは楽になるんじゃないかなと思います(笑)」 そう語ったJuju。しかし彼女にとってはチャレンジが続く。開幕戦の舞台だった鈴鹿サーキットは昨年12月と今年2月の合同テストで走行することができたが、事前テストのないオートポリスは未知の世界。 「走ってみると色々な壁が出てくると思いますが、やることは変わらず、一歩一歩学んで成長して、楽しんでレースができればと思います」と語るなど、これまでと変わらず順位を意識せずに自分のベストを尽くすことを目指す構えだ。
戎井健一郎