バイデン大統領に贈呈の輪島塗 注文殺到で“2年待ち”
日テレNEWS NNN
先週、岸田総理がアメリカのバイデン大統領に輪島塗の品を贈りました。これをきっかけに国内や海外から注文が殺到し、2年近く待ちの状況になっているということです。 岸田総理が先週、バイデン大統領に贈った、輪島塗のコーヒーカップとボールペン。コーヒーカップは、青と黒のグラデーションで能登から見える夜の海を表現し、蒔絵で、バイデン夫妻のファーストネームが刻まれています。 また、ボールペンは、アメリカを象徴するハクトウワシと、日本の象徴・鳳凰が舞う姿が描かれています。 制作したのは、輪島で200年以上の歴史を持つ田谷漆器店。今回の大統領への贈答は、工房や在庫の品も失った中での対応だったといいます。 田谷漆器店 田谷昂大代表 「最初にお話をいただいたときは非常にうれしかったのですが、限られた生産設備で時間も人も限られていて、クオリティーの高いものを出せるのかどうか、すごく不安で毎日悩んでいました」 依頼を受けてから3週間ほどで、作業場が使える地元の職人たちで制作したといいます。 ――実際にアメリカに渡りどう感じた 田谷漆器店 田谷昂大代表 「地震や輪島塗に注目してもらえればいいなと思いますし、輪島塗のカップは熱いコーヒーを入れても外側が熱くならないので、こだわりで取っ手を付けていないんです。口当たりなどの機能面も楽しみながら眺めて、素敵な時間を過ごしていただければ」 そして今回のことをきっかけに、国内外から商品への注文が殺到しているといいます。 田谷漆器店 田谷昂大代表 「予想以上の注文数で、いまで2年近くお待ちいただくような状況に。かなり皆さんからの反響が大きかったのかなと思います。輪島塗の魅力をたくさんの人に知ってもらって、能登に注目してもらったり輪島に注目してもらうことで、復興に貢献できたらなと思っています」