米国株の下げ、まだ終わらない-ゴールドマンのルブナー氏
(ブルームバーグ): 米国株のさらなる下落に備えよと、ゴールドマン・サックス・グループのタクティカルスペシャリスト、スコット・ルブナー氏は警告する。
先週の下げは株式へのエクスポージャーが十分に減ったことを意味するのかという顧客からの矢継ぎ早の質問に、ルブナー氏は「私の答えはノーだ」と述べた。同氏は、ゴールドマンの顧客は株価が上昇した時にエクスポージャーを減らしてきたと指摘した。
モメンタム戦略をとる商品投資顧問業者(CTA)は今後1週間、市場がどのような方向に動こうとも株式を売却するモデルになっていると、ゴールドマンのトレーディングデスクは推測している。
さらに、機関投資家規模のプットとヘッジの需要は、今年初めてボラティリティー売りの戦略を上回ったと指摘。これは大型の投資家が株式の一段安に急いで備えている兆しで、先週20ポイントを超えて急上昇し、2024年の平均を大きく上回っているボラティリティー指数(VIX)に反映されている。
今の市場で慎重になるべき他の理由は、流動性の低さ、ディーラーのオプションポジショニング、そして4月15日の米国の納税日後の強気見通しに応えられるだけの個人の需要がないことだという。ルブナー氏によると、流動性は月初から66%低下した。
米国株は6営業日続落した後、22日に反発。S&P500種は0.9%上昇した。
原題:Goldman’s Rubner Says the Pullback in US Stocks Is Not Over Yet(抜粋)
--取材協力:Thyagaraju Adinarayan.
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Jan-Patrick Barnert