ヤクルト2位指名のモイセエフ・ニキータ、「走攻守そろった選手」目指すための必須3カ条 球団は飛び級育成プラン検討
ヤクルトからドラフト2位で指名された愛知・豊川高のモイセエフ・ニキータ外野手(17)=182センチ、87キロ、左投げ左打ち=は12日、愛知県豊橋市内のホテルで入団交渉し、契約金6000万円、年俸650万円で仮契約した。背番号は「31」に決まった。将来的な主軸として期待される強打の外野手は「走攻守そろった選手を目指したい」と宣言。その目標を達成するために必須な3カ条を掲げた。 ほほを赤く染めたモイセエフが熱く語った。プロで目指す「打率を残せて長打も打って、その上で盗塁もできる」選手はぼんやりとした目標ではない。すでに3大目標を達成するための3つのプランを練っていた。 1つ目は変化球への対応。苦手な落ちるボールを「克服したい」と力を込めた。2つ目は打撃の強さ。高校球界では左の強打で名をはせたが、プロでは猛者たちが破壊力抜群の打棒を振るっている。だからこそ「そういった選手からいろいろ吸収して力つけていきたい」と聞くだけじゃなく見て盗むつもりだ。3つ目は現在チューブトレなどで重点的に強化している走力の向上だ。 球団はモイセエフの強靱(きょうじん)なフィジカルを高評価。通常は高校から入団した選手は体力づくりからスタートするが”飛び級”の育成プランを検討している。橿渕スカウトグループデスクは「モイセエフに関しては体力づくりではなく、もう一個上の段階からスタートさせようというところ」と説明。「順応できれば早くチームの力になってくれるんじゃないか」と期待した。 チームの先輩になる史上最年少の三冠王・村上は、来オフにポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指す予定。そんな球界屈指のスラッガーは高卒2年目に覚醒した。期待のルーキーが抜群のポテンシャルに磨きをかけてツバメの主砲に名乗りを上げる。
中日スポーツ