腫瘍あった犬は半年後に…病気で“飼育放棄”されるペット 増える殺処分「物としてみている」怒る保護団体
■腫瘍があった犬は半年後に…懸命の看病した保護団体に看取られながら
この日から24時間体制での介護が始まりました。 大きくなった乳がんが、皮膚をやぶって表面に出てしまっています。 ドッグレスキューハグの代表 塚本恵さん: こういうところもじわじわ出血するから、こういうところも押して止血して…。夏場はほんとしょっちゅう洗わないとウジがわいちゃうから、気を付けんといかん。 毎日患部を洗い、パッドで止血して、清潔な状態に保ちます。 栄養豊富な食事は塚本さんの手作りで、エマは徐々に食欲も出てきました。 エマの体調がいい日には施設の近くや、海辺まで連れて出かけました。 ドッグレスキューハグの代表 塚本恵さん: 抱っこしてこうやって、いい子いい子いい子ってやってあげたかったの。それができて本当嬉しかった。 しかし、愛護センターから引き取って半年後が経った11月、エマの体調が急激に悪化しました。 ドッグレスキューハグの代表 塚本恵さん: エマって呼んでも出てこない、ケージから。で、目が合わない。 病院でみてもらうと、ガンが脳にまで転移していることが判明しました。 ドッグレスキューハグの代表 塚本恵さん: エマ!エマちゃん! エマ: グゥ… ドッグレスキューハグの代表 塚本恵さん: うん、エマちゃん! 塚本さんの呼びかけになんとかこたえようとしますが…。 ドッグレスキューハグの代表 塚本恵さん: いかんよ。 エマ: グゥ… そして翌日…。 ドッグレスキューハグの代表 塚本恵さん: エーマー!エマちゃん、やだやだやだやだ。やだやだやだ。エマちゃん、エマちゃん、エマちゃん。 別の女性: 寝ただけだよね、エマ。エマ。嘘だよね。 待って、エマちゃん。 エマは、塚本さんの腕の中で旅立ちました。 ドッグレスキューハグの代表 塚本恵さん: 最後、絶対痛かっただろうし苦しかっただろうし。それなのに本当に頑張った。飼い主の人を待っていたんだろうと思って。置いて行かれて、待っていたのかなと思うと、可哀そうね、エマが。家族じゃないんでしょうね、その人たちにとって。ぬいぐるみのようにモノとして見ていて、病気にもならないって思っていて、そういう姿になったときに「あぁじゃあいらない」「こんなはずじゃなかった」「お金なんかかけられない」と。 ペットショップで目にする、愛らしい子犬や子猫。その子たちはいずれ年老いて、病気になることもあると塚本さんは話します。 ドッグレスキューハグの代表 塚本恵さん: 子供が病気になったら絶対に連れて行きますよね、病院に。それが犬だからいいって。愛情がなかったんだよね、愛情があればそんなことはできないし、最期まで見ようと思うし、年を老いても、病気になっても。 すべての犬や猫が、家族に見守られながらその命を終えることができるように。塚本さんの切なる願いです。 2024年10月2日放送 (東海テレビ)
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