“クルーズ客おもてなし”のために動き出した「勝手にボランティア」 観光客目線で見えた長崎磨きのヒント
外国人との会話を円滑にするために
平川さんが通う長崎市の英会話サークル「Thirty」が活動するのは週に3回。近況報告をする時間ではクルーズ客を案内した時のことも話題に挙がった。 この日の講師はアメリカ育ちで、2023年から長崎市で暮らす島田シャーリーさん。道に迷っている外国人観光客に声をかける時のフレーズなどネイティブに伝わる表現を教わった。 講師 島田シャーリーさん:Hi,how are you?(こんにちは)Do you need any help with directions?(何か手伝いましょうか?)「How are you?」を入れると「助けいりますか!?」じゃなくて、「こんにちは~。どうですか?何か手伝いましょうか?」みたいな感じになるので。これを入れるとGood 英会話サークルでは、長崎の一押しグルメの紹介や電車の乗り方などを説明することでクルーズ客に長崎をもっと楽しんでほしいという生徒たちの思いからレッスンのテーマが決まっていった。 「Thirty」メンバー 平川富惠さん:こういうことを聞かれたけどうまく説明できなかったとレッスンに戻って話すと解決策を教えてくれるので、次につながるステップとして助かっている
利用者目線で「長崎磨きのヒント」
2024年、長崎には約150隻のクルーズ船が入港する予定で、コロナ禍前の賑わいが戻ってきている。 長崎県は、2028年度までに乗客5000人規模の大型船が2隻同時に接岸する「2バース化」を目指している。 1日あたり最大約1万1200人が長崎を訪れると試算されていて、受け入れ態勢の強化は課題となっている。 タクシー乗り場の利便性向上もポイントの一つであり、「目的地(観光地)」までのタクシー運賃と所要時間の目安を示した案内板を設置したり、車いすやベビーカーの利用者が移動しやすいように段差をなくしたりと、利用者目線で考えると「長崎を磨くヒント」はたくさんある。 「Thirty」メンバー 平川富惠さん:実際にここにきて、どんな方たちが来てどういうふうに求めているかを感じた。生の声をたくさん拾い上げてもらって、問題解決できていい方向に向かっていければと思う クルーズ客がスムーズかつ快適な旅を楽しめる環境づくりへ。 市民ボランティアや行政、観光、交通など様々な分野の連携が「長崎のおもてなし力向上」のカギを握っている。 (テレビ長崎)
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