文具への熱い思い飛び交う 「エンジョイスクエア」生徒の発案で初企画講座【長野県飯田下伊那】
長野県飯田下伊那地域の児童生徒を対象にしたまちのクラブ活動「エンジョイスクエア」で、生徒が発案した講座が11月30日に初めて開かれた。「文房具コンシェルジェ」と題し、飯田東中学校の図書館を会場に小中学生6人が参加。お気に入りの文具を持ち寄ってメーカー顔負けの商品説明を行ったり、今後の「部活動」の計画を立案したりと、共通の趣味を通して他校生との交流を楽しんだ。 飯田市銀座で文具を扱う「キング堂」の神藤光裕代表を講師に迎えた。フランス西南部にある約2万年前の旧石器時代に描かれたラスコー洞窟の壁画に触れ「このころから伝達する手段が生まれたと考えられる。以降、現代に至るまで新しい道具が生み出されている」とし、文具の進化を解説した。 参加者たちはお気に入りの筆記用具などをペンケースに入れて持ち寄り、気に入っている点や使いやすさなどを説明しあった。「木軸ペンは、使い込むと経年変化で表情が変わるのがいい」や「流線型をしていて握りやすい」「疲れにくいので作文を書くときに使っている」などのやりとりを展開。神藤さんは「本当にすごいね」と舌を巻いていた。 講座を提案した飯田東中1年の生徒は、5年ぐらい前から文房具に興味を持つようになったという。「身近に語り合える友だちがいなかったので」と提案した理由を語り、「学校は違うけど、趣味が合う友だちと話せたことは本当に良かった」と笑顔を浮かべていた。 今後の活動についても話し合い、引き続き文房具の情報交換などを行う他、メーカーによる「万年筆作り体験」や、地域企業に協力してもらう革の筆箱作りなどを候補に挙げていた。