リニア工事中、近隣住宅の庭に水と気泡が発生 町田市長「丁寧な説明を」
建設中のリニア中央新幹線の工事現場近くにある東京・町田市の住宅敷地内に水たまりができ、さらに気泡が出ていることが確認されました。建設を進めるJR東海はこの現象が工事に起因するものだと認めました。これを受け、町田市の石阪市長はJR東海に対し、丁寧な説明を求めたことを明かしました。 東京・町田市内にある住宅の敷地内で今年10月撮影された映像には、芝生にできた水たまりからぶくぶくと泡が出る様子が写っていました。この住宅近くの地下では品川-大阪をつなぐリニア中央新幹線のトンネル工事が進められていて、事業者のJR東海は工事を中断して原因を調査した結果、水や気泡は工事が原因だと認めました。その上で町田市に「地盤沈下などが起こるものではなく人体への影響もない」と説明し、2025年1月以降の工事再開を目指して12月22・23日の2日間、住民説明会を開きました。 この事態を受け、町田市の石阪市長は24日の定例会見で「JR東海からきちんと丁寧に説明するということで、私どももその点はよろしくと申し上げた」と述べ、事業者に丁寧な説明を求めたことを明らかにしました。 <町田市リニア工事中に水と気泡…原因は?対策は?> 気泡や水が出た理由については「複数の条件が重なる状況だった」としています。トンネルを掘削する時には気泡を含む「気泡剤」を混ぜながら掘り進んでいますが、地中に気泡に含まれる空気を遮る堅い地盤の層がなかったことや、この場所が山と平野の境目で水が集まりやすかったことなどで、気泡と一緒に地下水が出てきたと説明しています。 JR東海は1月以降の工事の再開を目指していて、今後は掘削マシンの設定を抑えるほか、気泡剤の注入位置を工夫するといった対策を取る方針です。