瀬戸内海の海ごみ対策 ”漁師が持ち帰れば1袋500円の協力金” 岡山県内で始まる【岡山】
岡山放送
海ごみ削減を目指し、漁師が奮闘します。底引網漁で魚と一緒に網にかかるごみを回収する取り組みが岡山県内で始まりました。 浅口市寄島町の漁港から約10分ほど船を走らせ着いた漁場。底引網が引き上げられると…ガラエビと一緒に網にかかっているのは、つぶれた空き缶やぼろぼろになったプラスチックの袋など、海の底に蓄積している『海底ごみ』です。 (漁師 大室欣久さん) 「きょう(9日)は少ないほう。梅雨や台風で水が出たらたくさん出る」瀬戸内海では、家庭など陸から流出したごみをきっかけに、毎年700トンの海底ごみが蓄積すると言われています。 漁師の大室さんは、日頃からボランティアで海底ごみを陸に持ち帰っていますが、こうした動きを広げようと、今回、新たな取り組みが始まりました。 それは、漁師が回収した海底ごみを燃えるごみと燃えないごみに分別し、指定の袋に入れて陸のごみステーションまで持ち帰ると、1袋あたり500円の協力金が支払われるというものです。岡山、香川など瀬戸内4県と日本財団が連携して行う海ごみ対策の事業で、寄島町漁協のほか県内7つの漁協で132人の漁師が参加します。 (漁師 大室欣久さん) 「みんなで取り組んだらもっと早く少なくなると思うし温暖化でとれるものも変わっている。ごみを持って帰ってお金になれば多少でも助かる」 (日本財団瀬戸内オーシャンズX担当 小蓑雅也さん) 「海岸に漂着したごみもあるが沈んだごみ(の回収)も大事。それに手が届くのは漁業者のみなので、漁業者の取り組みを後押ししていきたい」 この取り組みは、2024年2月まで行われます。
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