「和菓子には47都道府県それぞれの土地に根付いた魅力がある」高島屋の和菓子バイヤー・畑主税さん
今はSNSでだれでも情報を発信できる時代。あなたが知りたかった情報は、誰かがもうネット の海で発信しているかも。本特集は、ミモレ編集部から「新たな視点を得ることができる」「 癒しになる」「知らない世界のリアルがわかる」情報をSNSで発信し、密かにバズっている人 =「バズり人(びと)」さんのSNSアカウントをご紹介します。 高島屋以外の和菓子情報も毎日更新!畑 主税(高島屋和菓子バイヤー公式)さんの投稿をまとめて見る 今回インタビューしたのは、X(旧Twitter)やInstagramで高島屋全店と47都道府県の和菓子をほぼ毎日紹介されている畑 主税(高島屋和菓子バイヤー公式)さん。 畑 主税(高島屋和菓子バイヤー公式)さんは、高島屋全店の「銘菓百選」で取り扱う和菓子の買い付けを担うバイヤーで、全国の和菓子屋さんを訪ね歩き、数えきれないほどの和菓子を食べ続けているプロフェッショナルです。畑さんのSNSにはほぼ毎日高島屋で取り扱う和菓子の「#販売情報」と、各地の「#菓子案内」がアップされています。
なかなか表に出ることのない和菓子屋さんの代弁者として投稿している
――Xをはじめたきっかけについて教えていただきたいです。 畑さん:X(旧Twitter)は最初、高島屋の各店との間で、商品の特徴や発売告知などをいつでもどこでも確認できるようにと情報共有のためにブログと同時に始めまして、特に外に発信するとかはあまり考えていなかったんです。それがだんだんフォロワーさんが増えてきたので、役割が変わってきたという感じなんです。 ――最初は店舗との情報共有のために始められたということですが、情報をポスト(投稿)する時のこだわりについて教えていただきたいです。畑さんの最近のポストを拝見しているとテキストが長く、読み応えがあるなと感じています。Xは以前、140文字までしか投稿できなかったのですが、最近は、X Premium(Twitter Blue)だと長文も投稿できるようになっていますよね。そんな中、投稿のテキストではどのようなことを伝えようと思っていらっしゃるのでしょうか。 畑さん:140字までの制限があった頃は、短文にするのに苦労していたんですけれど、今はX Premium(Twitter Blue)でほぼ文字数が無制限のような状態になり、多角的にお菓子のいろんなストーリーの部分を書くことができるようになったので、盛り込める限り書いていますね。 ――リプライなどを拝見していると、そのストーリーの部分がフォロワーさんにも刺さってるのかなと感じることがあります。 Xを始められてから、フォロワーさんに人気の和菓子の傾向やトレンドなどを新たに発見することはありましたか。 畑さん:和菓子の好みの傾向というものはバラバラで、その人によって響くものが全然違うので、あまりトレンドや傾向は感じないです。 ――和菓子というと、元々は購入される年齢層が高めなのかなと思うんですけれど、Xを始められてたとえば若い人に人気が出るようになったというような変化は感じられましたか。 畑さん:Xを始める前からもう30代、40代くらいに和菓子が人気になっているという波をもともと感じていたので、Xやインスタを始めてからそれくらいの世代のお客様が、「銘菓百選」の売り場で増えたのは事実なのですが、特にそこで驚くことはありませんでした。 和菓子屋さんは普段、お菓子を作るのに精一杯で、なかなかそういう世代の方々を引き寄せる暇がないというか、自分のお店の暖簾の前に出て喋ったりなどの余裕がなかったり、家内工業の方が多いのでお店の方があまり表舞台に出なかったり、という部分があります。それを代弁するような感じで私は売り場に立っているのですが、SNSを見てリアルで会いに来てくださる方は元からいらっしゃいました。 最近はどんどんそういった方が増えていって、とんでもないことになってきたなと感じているのが現状です。