2人のトリプルスリー、山田と柳田はなぜ明暗を分けているのか
山田は、そのパの投手と対戦する交流戦でも、8本塁打、21打点、19得点で“3冠”だったが、柳田も打率.299をマークするなど、セの投手と対戦した交流戦で調子を上げつつある。 里崎氏は、セ、パの球場の大きさの違いも影響を与えているだろうと推測する。 「セの球場は、ハッキリ言ってナゴヤドームをのぞき全部狭い。パの球場では切れてしまったり、フェンス直撃で終わるような打球が本塁打になる。神宮、横浜、東京ドームの3つは特にそう。このセ、パの球場の広さの違いというのは、想像以上に大きな影響を与える。セ、パの投手能力と、球場の広さの違いなどを考慮すると、打率で言えば2分くらいの差が出てくると私は見ている。 柳田が春先に調子を落としていたことは確かだが、2人の数字の違いには、これらのセ、パの違いが影響しているんだと思う。ただ、今年の山田にはウイークポイントが見当たらない。キャッチャーからすると一番厄介な打者だ」 試合数が多いため、当然といえば当然だが、山田の25本中、13本が本拠地神宮でマークしたものだ。 しかし、まだペナントレースは折り返し地点。柳田もこのままでは終わらないだろう。山田には、日本人打者としては、2002年の松井秀喜(当時巨人)以来となる50本以上アーチへの期待がかかる。 トリプルスリーの2年目バットレースの決着は、まだついていない。