フォルクスワーゲン・ゴルフが800万円!? しかし限定900台は即完売!「R」シリーズ20周年記念車・ゴルフR 20Yearsの走りはココが違う!!
クローズドコース専用!「ドリフト」モードの片鱗を確かめる
マニア注目の「ドリフト」モードは、その片鱗だけを確かめた。 なぜならモードを選ぶと同時に「クローズドコース専用」のコーションで脅しを掛けられたし、オープンロードでのマナーもあるからだ。 システム的にはオーバーステアを許容するためにトラクションコントロールがオフになり、Rパフォーマンストルクベクタリングがリア外輪により多くのトルクを伝えるようになる。ESCは介入が遅れるだけで、完全にはオフにならないようだ。 ターンインを終えて旋回中にアクセルを踏み込んで行くと、確かにこのモードでは後輪がムズムズとしてくる。これまで旋回を促しながらもトルクを破綻せず配分していた多板クラッチが、より強く外側のタイヤと締結しているのだろう。 これと同じシステムを搭載するアウディRS3をサーキットを走らせた経験からすると、この先アクセルを踏み込めばリアが巻き込みタイヤが滑り出すのだろう。とはいえ足周りは基本的に弱アンダーステア方向の安定したセットだし、元来安定度の高い4WDをオーバーステアに持ち込むことには変わりないから、FR車のドリフトとはまた違ったスキルが必要だろう。少なくともタイヤには負担を掛けそうだなと、いらぬ心配をしてしまった。 これまでフォルクスワーゲンは徹底した安定志向で、たとえゴルフRでもそのハンドリングをコントロール方向に持ち込むことはしないできた。それがここにきて、ドライビング・ファンを求める方向にシフトしたのが個人的にはとても嬉しい。できれば「ドリフトモード」なんて名前にせず、トルクベクタリングの制御をダイヤル式にして(GC8時代のインプレッサ STIバージョンや、先代のC63 AMGのように!)、ESC制御にも幅を持たせた方がピュアだと思うのだが、話題性とわかりやすさはやっぱり必要か。
ゴルフR 20Yearsはすでに完売!次期「R」のリリースに期待!
繰り返すが20Yearsは、既に完売。そして標準仕様もディーラーに在庫を残すのみとなったようだ。 しかしまだ、諦める必要はない。フォルクスワーゲン自身は8.5世代のゴルフでも、「R」を出すと既にアナウンスしているからだ。願わくば20Yearsとして追加された「Rパフォーマンス」仕様が、ゴルフ8.5でも登場して欲しい。もっといえばマフラーやエアロパーツは遠慮しても、ふたつのトルクベクタリング機能だけ、オプションで選択できるようになれば言うことはない。 ゴルフR 20Years ・Specification ボディサイズ:全長4295mm×全幅1790mm×全高1460mm ホイールベース:2620mm 車両重量:1540kg エンジン:1984cc 水冷直列4気筒DOHC16バルブ・インタークーラーターボ 最高出力:320ps(245kW)/5600rpm-6500rpm 最大トルク:42.8kgm(420Nm)/2100rpm-5500rpm 燃料:ハイオク56L トランスミッション:7速DSG サスペンション:Fマクファーソンストラット/R4リンク ブレーキ:F/Rベンチレーテッドディスク タイヤ・ホイール:235/35R19 価格:792万8000円(900台限定※完売)
山田弘樹
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