仕事行き詰まったら「まずAI」 Z世代会社員の8割=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国のZ世代(1990年代半ばから2000年代前半生まれ)の会社員のうち8割が、仕事が行き詰まった場合は最初に人工知能(AI)に助けを求めると答えたことが、27日分かった。AIを最優先で使用する割合は西欧の先進国と比べて20ポイント以上高く、韓国が業務用AIツール導入のためのテストベッド(試験場)の役割を果たす可能性が注目される。 サムスン電子がこのほど公開した報告書によると、韓国、米国、英国、フランス・ドイツの5カ国でZ世代の会社員を対象に行った調査の結果、業務上で助けが必要な時に最初に利用する手段としてAIを挙げた人の割合は韓国が80%で、米国(56%)、英国(59%)、ドイツ(61%)、フランス(55%)を19~25ポイント上回った。 AIが業務方式を改善できるとする回答も韓国は80%に上り、50~60%台にとどまった他の4カ国とは対照的な結果となった。 一方、AIアプリが多すぎることにストレスを感じるという反応も韓国が75%で最も多かった。英国は63%、ドイツは62%、米国は60%、フランスは57%だった。 韓国のZ世代はあふれかえるAIツールに敏感な反応を示す反面、AIが職場に浸透することに対しても5カ国の中で最も肯定的だといえる。 韓国職業能力研究院のキム・サンホ・センター長は、業務でのAI活用は好ましい流れとしつつも幻覚(AIが事実ではない情報を生成すること)などのエラーに対処できないことなどに言及。「人間との協業能力が萎縮する憂慮もある」として「AIを使いながら職場内のコミュニケーションで『ダブルチェック』を行うよう勧めるなど、新たなガイドラインの構築が必要だ」と述べた。 サムスン電子は、AIに対し最も開かれたZ世代は本業以外に副業を持っている人(40%)と分析した。5カ国全体では、副業を持つZ世代が業務にAIを利用する割合は73%に上る。 副業を持つ韓国のZ世代にAIの活用方法を尋ねたところ、最も多かったのは「長い文章や会議の要約」(46%)だった。 このほか「テキスト・視覚コンテンツの生成」(37%)、「資料調査やアイデア探し」(36%)などと続いた。 サムスン電子は、各国のZ世代は大きく「AIスーパーユーザー」「AI実験者」「AI慎重論者」の三つに分けられると分析した。 AIスーパーユーザーはAIを最も活発に使うタイプで、副業としてコンテンツクリエーターやウェブ開発者などAIが多く使われる職種を選び、スマートフォンとパソコンのスムーズなサービス統合などの話題に関心が高い。 AI実験者は時間の節約などAIを実用目的で使う層で、副業としては金融投資やコーチングなど、AIとある程度関連のある仕事をしている。 AI慎重論者はAIに不慣れなため、デジタルと関係のない仕事を選び、職場に関しても安定的な収入などの価値を追求する。 今回の調査は計5048人を対象に行われ、韓国からは1021人が参加した。
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