マツスピ9.4ローターを組んだS122A【2】カーボン製アペックスシールのメリットを実感したエンジンブロー
オーナーが、マツダディーラーで働きはじめてすぐに手に入れたのが、76年式のCB12SカペラGSⅡ、後期モデルのクーペだった。ディーラー勤務時代にはFCも後期がデビューしてすぐに新車で購入したりとREライフを送る。その後、結婚し子育て。時を経て93年、再びカペラがほしくなり出合ったのが、所有歴25年になる13B型ペリフェラルポートを搭載したハーシャルオレンジの1台だ。 【画像20枚】コイルはWAKO。L側にゴールドコイル、T側にシルバーコイルを使い分けている。ボンネットフードの裏側には、ル・マン24時間レースや富士グランチャンピオンレースで戦った従野孝司選手の直筆サインが書かれている 【1972年式 カペラロータリークーペ スタンダード(S122A) Vol.2】 エンジンを開けてみると、アペックスシールが欠けていたものの、エンジン自体にダメージはなく、カーボン製アペックスシールのメリットを実感しつつ、組み直した。並行して13B型エンジンへの載せ替えも視野にいれて部品探しをしており、岡山から純正ペリの新品ハウジングを調達するなど、準備を進めていた。 13B型エンジンへの載せ替えにあたり、ビッグマイナー後のCB12SカペラロータリーAPのサブフレームを使用。オイルパンを前後逆付けし、ストレーナーを延長して搭載している。 主要諸元 Specifications 1972年式 カペラロータリークーペ スタンダード(S122A) ■エクステリア:全塗装(純正ハーシャルオレンジ)、LEDヘッドライト ■エンジン:13B型(654㏄×2ローター)、ペリフェラルポート仕様、圧縮比9.4、マツダスピード製9.4バランス軽量ローター、SA22Cターボ用デスビ(フルトラ)、コーエイCDIレス用×2、ワコーシルバーコイル、ワコーゴールドコイル ■吸排気系:ウエーバー48IDA(ベンチェリー42、メインジェット250、エアージェット165、エマルジョンF2)、ワンオフステンレスタコ足、SA22Cステンレスマフラー加工 ■冷却系:アルミプーリー3点、純正ラジエーター、オイルクーラー、SA22C用カップリングファン ■駆動系:メタルクラッチKIT、SA22C用5速ミッション、デフLSD(ファイナル3.9) ■燃料系:マツダスピードレース用ポンプ ■サスペンション:(F)SA22Cストラットベース車高調 (R)スープラ用車高調 ■ブレーキ:SA22Cキャリパー&ローター(ディクセル) ■タイヤ:TOYOプロクセスR888 185/60R13 ■ホイール:RSワタナベ (F)13×6J-13 Aタイプ (R)13×7J Aタイプ ■インテリア:大森メーター製追加メーター(油圧、油温、水温)、亀有製燃圧計、パルサーGTI-R用ロールケージ加工 初出:ノスタルジックスピード 2020年 2月号 vol.23 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部
【関連記事】
- マツスピ9.4ローターを組んだS122A【1】ロータリー好きのオーナーが再び手に入れた初代カペラ|1972年式 マツダ カペラ ロータリークーペ スタンダード
- マツスピ9.4ローターを組んだS122A【3】メーターパネルには200㎞/hを刻むスピード計。車台番号20万台以降のAP車のメリット|1972年式 カペラロータリークーペ スタンダード
- L10B【1】マツダロータリーの始まり。スピードレンジ以外は、今もリアルスポーツ|1969年式 マツダ コスモスポーツ L10B
- 第2次オイルショック! ロータリーのマツダが、空力ボディで勝負をかけたレシプロ専用車|79年式 マツダ カペラ ハードトップ 1800 スーパーカスタム Vol.1
- ノックダウン(現地生産)という選択が果たした役割|1964年式 いすゞ ヒルマン ミンクス スーパーデラックス Vol.1|セダンの神髄